第4話 続く道

もつ鍋屋さんを出ると、中洲は右に真っ直ぐの方向だった。

しばらく歩くと誰かの音楽を流して走るクルーズ船が見えた。

川沿いの道では、手相の占い師や路上ミュージシャンが何組かいた。

それらを抜けると、ピンクのオーラを漂わせるビルが見えて来た。それに吸い寄せられるように3人は路地に入る。

ススキノで見たのと同じ無料案内所があちこち見受けられる。

大事なお店を選ぶため、スマホでランキングを検索する。

待ち時間が表示されているのを頼りに、行きの車の中で事前に調べていたこともあり、店はAMOreに決まった。

ザおピンクロードを抜けた端にそのお店はあった。

エレベーターの前でもじもじしていると、横を颯爽と歩いていったおじさんがエレベーターに乗り込んだ。

エレベーターの階数表示には8階と書かれていた。

おじさんもおれと同じAMOreに行ったのだ。

おれはよくあんな足取りで行けるものだと思った。

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