第3話 美女!美女!もつ鍋!

天神のパーキングに車を停め、天神の通りを歩く。

すれ違う人、追い越していく人、美女が絶えない。

なんなんだこの街は。天神に来ると毎回思うことをまたも思いつつ、目的の居酒屋に着いた———予約のお客様でいっぱいとなっております———そこの居酒屋には入れなかった。代わりに近くのもつ鍋屋さんに入った。

お客さんは先客が2人だけと少なかったが、おれには丁度いい。

お得なコースを頼み、ラー油がのったポテトサラダ、白菜の漬物、焼鳥屋でよく見るキャベツをレモネード、梅酒をちびちびと飲みながら味わう。

その日何も食べてなかったおれはすぐに平らげた。

その次に出てきたのは、豚バラだ。

口の中に肉に閉じ込められたアブラが広がる。

大島と石田はこの豚バラを気に入ったようだ。もちろん、おれも。

その後、砂ズリ、豚サガリ、鳥もも、つくねとやってきた。

やはり、炭火焼きの焼き鳥はうまい。すぐに、メインのもつ鍋がやって来た。

今回は伝統醤油味をチョイス。厚揚げが入っているのが不思議だったが、まぁ、うみゃい。おれは2杯目のレモン漬けサワーに入っていた。〆の雑炊を食らい、店を出た。

明るかった空は暗くなり、おれは真の漢になる階段に足をかけたような感覚落ちいった。

結局、酔わなかった。

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