幕間集
ひな祭り
*ひな祭り企画。IFストーリー的何か。
まだまだ、温かくなる気配を見せない今日この頃。
我々はいつもの如く、暖房を効かせたリビングでぬくぬくしておりました。
炬燵の魔力には抗いがたいのです。
しかし、おこたの中にはオイラの足をすりすりして意味ありげな微笑みを浮かべてくる魔性の女性がいた! えまーじぇんしー!
おこたの中にこんな危険が潜んでいるとは……。あふん! いやん、穂乃香さんたらテクニシャンなんだから、あっ……。
穂乃香様のおみ足にすりすりされて、焦らされての繰り返しで、俺の脳みそが蕩けてしまいそうになったとき――
「ありっあした~」
お届け物がきた。
雪が降る寒い中、配達してくれた聖人に感謝を述べ差出人を見れば――
「漣さんのお母様から、ですか?」
そこそこの重さがある、魔力加工された特殊ダンボール。
腰を下ろした俺の肩に手を置き、ひょいっと身を乗り出して手元を除く彼女。自然なボディタッチありがとうございます!
それに加え――やだっ! お母様って響き、凄くいい! 婚約者みたいな感じが、こう、なんか溢れ出てる。でれでれ~。
ちょっとばかし甘い空間を堪能して、段ボールの開封にとりかかる。
「そだね~。でもなんだろな? なんか食い物っぽいけど……」
「漣ママから~! ぼくにもなにかあるかな?」
「ヴぉっふヴぉふ~ん!!」
「おうおう、落ち着くのだ~ふわもこ達よ~」
なでなで~。
あらまぁなんと! 開けてみればそこにあったのは――――たくさんの海の幸でした~。
「すごぉ~い!! ごちそうですよ!」
「ヴぉふ~ん♪」
「う~ん、う~ん……あっ! あった! ぼくようのお酒だぁ~♪」
「確かにすごいケド……なんでいきなり? おろっ、桃の花?」
!! 成程。いやぁ~すっかり忘れてた。そういやぁそうだわ。あぶねぇすっぽかすとこだったわ……。
人形の用意はないが……家にはアオがいるから代用できんだろう。なんかそれっぽい帽子だか、服きせれば。
「? どしたの漣、こっちみて?」
女の子? な穂乃香かがいるのにやらないわけにはいかん。サンキュー母ちゃん! 助かったぜ! こっちの名産品送ってあげよう。
「わぁ、漣さん見てください! デスハンマーグリット貝ですよ! 高級品です! あっ、今日ってもしかして――」
彼女も気づいたらしい。そう今日は!
「「ひなまつりっ」」
デスハンマーグリット貝のお吸い物。三つ葉は必須である。綺麗なお椀に盛りつければ、高級感漂う素敵な一品に。
魔鯛、ジェネラルサーモン、怪獣マグロ、キングホターテ、などなどをふんだんにつかったちらし寿司! 錦糸卵にイクラ、刻み海苔、刻み大葉、ゴマを散らしたら最高に美味しく、見た目も完璧なちらし寿司の完成。お好みで刻みミョウガなども旨い。
さらにちょっとだけ、ひな人形っぽくおめかしさせてもらったアオ。ついでにポンタ。二人ともすっごくぷりち~です。
雰囲気のある酒器セットも用意。テーブルには母ちゃんが送ってきてくれた桃の花。
準備万端!
「「「いただきま~す!」」」
「ヴォッフヴォッフ!!」(興奮気味)
* ひな祭りとは! ひな人形を飾ったり、桃の花をみながら、女の子の健やかな成長を願うお祝いの日! らしい。
*後書き
こっちをサボって新作作りに四苦八苦してる作者でございます。
更新が滞る中、読んでくださったいる皆様、本当にありがとうございます。胸がとってもぽかぽかします。
ありがたいことに、2万PVまであと少しでございます。お胸、ぽかぽかぁ~。
重ねて感謝いたします。
ちなみになんですが、ひな祭り。ちらし寿司はめんどくさいので、お吸い物だけは何とか用意しようと思うんですが――蛤、高いんですよね……。
ひな人形も用意してないです。本作のようにぬいぐるみでも飾りつけてみましょうか。なんか新聞紙折り紙代わりにして、兜でもかぶせれば……兜は違うな、無理だわ。諦めます。
長々と失礼いたしました。
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