身を潜める

@LIAR27

第1話

光の方は向かってしまう

気がつくと光で全体を照らされている

そんなことに気づく事も考える事もなく光に向かっていく

たくさん体をぶつけるがその先に行けない

いろんな赤や青もあるけどその先に行けない

羽がぶつかって下に行ってしまうから思いっきり上に上がるが上がり過ぎて天井にぶつかる

歩く人にたまにぶつかる

ぶつかってしまう

遠くからその様子をを見た人は事前に遠回りしてぶつからない様にして通ったりしてる

僕はひたすら光の方にぶつかっていく


気がつくとあたりは暗くなる

ふとまた身体が向かう方向は高いところにある光

そこには自分と同じ様に光に向かってぶつかる者たちがいる

みんなひたすらぶつかる


そんなことをしてるのは春とか夏とかだけで冬はひたすら身を潜めて待っている

寒いと動けないのです


冬は必ず春になる事を僕は知っている

光の方に行けばいつかいいことがある事も知っている


どんなに辛く長い冬でも明ければまたたくさん飛んで色んな花を見ながら味わいながら毎日飛んでいれる


花にはいろんな種類がある

僕たちにも才能が咲く事を知っている

薔薇は薔薇、チューリップにはチューリップの咲く時期がある


落ち込んでベンチに座っている人をみる

何本も足元に転がる香ばしい円錐の形の物を啜っている

そんなものを飲んでる人は大抵下を見ている

僕はその人に元気になって欲しくて近付く

その人達は嫌がって手で払う人もそんな元気もない人もいる

でもまた歩き出してどこかにいく


人は歩き出す

何があってもまた歩き出す

諦めることでこの世界から離れても

またどこかで会える

好きな花も潰されても

本当に好きな花はまた近くで咲いてくれる


いつも悩んでた冬も春になって

咲かないと思ってた花もいつか咲いて

会いたい人にはまた会える


羽がみんなにはある

みんな光に向かって


また光の差す方へ向かう自分がいる


君が光を放たなくても

僕は全身で何度もぶつかってく


笑顔の花が光る

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