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「苦しくは、無いすけど」
リイヤが頭を掻きながら
8人掛けの八角形の白いブリーフィングデスクに、大画面のホログラムモニター。
シュウジがいたらかなりテンションが上がりそうな設備だ。
サブローは、リディアとリイヤに乗った感じの操作感や運動性について次々にヒアリングし、データを残している。
アタシは……苦しくなる時がある。
それでも、シュウジの姉として、弟だけに委ねることは出来ない。
大切な人たちとの暮らしを守りたい。
……なんてエゴでしか無いかもしれないけれど。
「わ!なにここカッコいい!!!」
大画面に、シュウジの姿が映る。
「サブローさん、繋がってますか?」
「ああ、問題ないよ」
「ちょっ何でシュウジが!?」
サブローが、ジュンとアタシを交互に見つめる。
「君たちの、第二形態を決めかねていたんだが、エネルギー噴出箇所の調査をするにあたり、水陸両用の機体が必要でね。シュウジ君、ミカ君、
……と言われても。
透明な階段を、また皆んなで上がった。
汗が流れる夕夏の風。
蝉の声が、聴こえた——。
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