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「それで、リディア・ノーマン君、乗ってみて、どうだったかい?」


 次は俺が訊かれるのか、と思いながらリディアの意見を聞く。


おおむねリハーサル通りでした。とはいえ、一人では時間がかかるか……失敗していたかもしれません。キュロス君が来てくれて助かりました」


 げっ、俺はトレーニング通りじゃ無かった。


 ……というか、必死過ぎて記憶が曖昧だ。

 リディアのやつ、そんな冷静だったのかよ……。


「リイヤ・キュロス君はどうだったかい?」


 三島みしまさんもナリは変わってるけど、そうと似た雰囲気がある気がした。笑われたりは……しないだろう。自分のコトバで言うしかない。


「えっと、怖かったす」


 正直な気持ちだった。……ほっしーが凄い勢いで頷いてる。


「でも……なんていうか、やれば出来るじゃんっていうか、もちろん!リディアがいなかったら無理だったんですけど。それでも、俺が子どもだからとか、やり始めたばっかとか、そうなんですけど、やらなきゃ分からなかった達成感っていうか」


 メルトが背中を押してくれたことを思い出したり、いい気分だ。


「ポジティブだな」


 ジュンがぼそっと言った。


「俺は怖いままだ」


「……大変な状況に慣れて欲しくはないからね。ネガティブな気持ちも、共有して欲しい」

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