薄明のハイドロレイダー

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「……ロボ菜（な）ちゃん！大丈夫！？」

　アタシはロボ菜（な）ちゃんに声をかけた。

「うん！」

　ほっとしてモバイルのメッセージを見る。

　——搭乗依頼

　マンハッタンセントラルパーク

　ホーリーマグノリアの撃破

　Accept（うけいれる）　 or（か）　Reject（きょひする）か——

「もー危険は無さそうなのに☆」

　幸子（さちこ）は逡巡（しゅんじゅん）無くワープシートの上で消えた。

　窓の向こうに、コランダムレイダーが現れる。

「あれ！？」

　モバイルの搭乗依頼が、次回協力されたし——に変わっている。

「先着一機だったみたいだね」

　宗（そう）ちゃんとリイヤ・キュロスのメッセージも変わっているようだった。

「いいなぁ……糸井（いとい）さんのレイダー、変形機能があるみたいだ」

　宗（そう）ちゃんが羨ましそうに見つめる先で、ロボ菜（な）ちゃんのレイダーが、獣の姿からハイドロレイダーに似た姿に変わっていく……と思ったら、膝かっくんをやられたみたいに、崩れ落ちた。

「ろ、ロボ菜（な）ちゃん！？」

「わぁっ！私まだこのデザインのやつ動かせないのっ！！！」

　さっきまで凛々しかったロボ菜（な）ちゃんのレイダーは、ぐんにゃりと地面にへたりこみ、それがかえって可愛らしかった。

「大丈夫っ☆コランダムもいるから見ててよね！」

「うん！」

　ロボ菜（な）ちゃんのレイダーは戦うことを潔く諦めたように、地面に座り込んだ。