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「乗ってるっていうの?」


 あの緑色の虎みたいなレイダーに……


 ついさっき見た、小さな少女のわくわくとした微笑み……


 緑の獣は、銀色の巨大な虎ディストレスを追ってエンパイアステートビルを駆け上がった。


 息がおぼつかない……教室までの道のりが遠く感じる。


 あの強大な銀虎ディストレスに、ひとりで立ち向かおうと言うの?


 ……怖い……。


(アタシには出来る?)


 そんな風に思える日が来る?


 ……そんな日なんて永遠に来ない気がして、窓の外の死闘が美しく、遠い……。


糸井いといさんのレイダーは」


 そうちゃんがホログラムモニターに、次々とロボちゃんの機体の特徴を映し出していく。


「ハイドロマイクロウェーブが常時発生していて……オーラみたいにね。それが分子に触れると、間に入り込んで分子構造を崩していく、つまり破壊していくんだ」


 セントラルパークの木々が、次々と塵になっていく……。


「ホーリーチェリーも同じ原理ではないかと予想されている。まだ確定ではないけれどね。それに、レイダーのハイドロマイクロウェーブは元の分子が再結合されることが実証されているから、壊れた町は元に戻る」


「けど、レイダーの強化シリコンも分子やんな〜」


 リイヤ・キュロスが頭を掻いた。


 ……つまり、ロボちゃんが出撃する時は……


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