42
「どういう意味だと思う!?」
校庭を走りながら、アタシはショーコに聞いた。
「何が!?ほっしい速くなったね!!」
息を切らせて、アタシたちはトラックの隅に座って次の走者を見つめた。
何事もなく行われる体育の授業。
太陽が綺麗で眩しかった。
「ショーコ……アタシって、もやしっぽい?」
「えっ!?」
シュウジが帰って来て、三姉妹は機嫌良く帰って行ったが(姉妹も地下基地のアパートに住むそうだ……)なぜかアタシへの態度が冷たい気がした。
確かにアタシはもやしっ子かもしれない。
昔は、と言いたい。
古代の本や漫画が好きだし、基本、家や図書室に
だけど、地球を救うために、アタシは、そりゃ、たまに休みをとって、ショーコとのんびりお茶したりもするけれど、毎日トレーニングをしてるし、少しは鍛わってると自信がつき始めていた……。
なのに……。
「もやし……好きだけどね?」
やっぱりアタシはもやしなのか!
「よく分からないけど、落ち込んでるならお茶でも飲んでく?今日は発掘作業、ないんでしょ?」
こくり。
アタシは力無く頷いた。
アタシはまだ、放課後は埋蔵金探しをしていると言っていた。
レイダーがメンテ中のためトレーニングは今は休みになっていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます