18
「開花予想は正しいんですか?」
「正しい。あれは悪さはするが、
「間に合うんですか」
「大丈夫だ」
「……わかりました」
「ありがとう。ではこれに乗って。お母さんも」
サブローはA4サイズのきらきらした紙を畳に置いた。
これ、テレビでしか見たことのない、めちゃくちゃ高いワープ装置だ。
シュウジが紙の上で消えた。母も。
アタシは
「えっ」
ワープしたはずのアタシは、六畳と四畳半の家の中に居た。
和紙が貼られたペンダントライトが、西日が当たったちゃぶ台を夕日色に灯していて、四畳半の部屋の奥には、アタシのトラ猫の目覚まし時計が置いてある。
窓の外はいつもの風景。
畳に置かれたA4の紙が光って、サブローが現れた。
「ここは特務機関の地下基地の中だ。周りはホログラム映像を映している」
木造風アパートは、安価だし再現が容易だ。
アタシは少しほっとした。
「明日の朝、迎えに来る。検査と対策のために、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます