【増長してダメになって行く健一郎】
時は、6月1日の朝7時半頃であった。
ところ変わって、
かおるは、桐だんすの中から取り出したJAバンクの預金通帳と銀行印を勝手に持ち出そうとした。
かおるが持ち出そうとしている預金通帳は、あつことてつやの将来のために必要な費用等が貯蓄されていた。
この時、
「おい、それはあつことてつやが将来のために必要な費用が貯蓄されている口座だぞ!!」
「分かってるわよぉ〜」
「分かっているのであれば、勝手に持ち出すな!!」
「分かってるわよぉ〜…だけど健ちゃんのおとーさんとおかーさんから頼まれた…」
「いいわけ言うな!!ドロボー!!」
「ドロボーしてないわよ…うちは健ちゃんのおとーさんとおかーさんから健ちゃんの結婚準備のための費用を少したしてくださいと頼まれたのよ…きちんと返すから…」
(ドカッ!!)
ブチ切れた
引き出しに入っていた高価な
かおるは、泣き叫ぶ声で
「あなたやめて!!やめて!!」
「うるせー!!」
かおるが『やめて!!』と言うてるのに、
かおるは、泣き叫ぶ声で
「あなたやめて!!家族の思い出がたくさん詰まっている
「ふざけんな!!オドレが
「あなたやめて!!」
「オドレはあつことてつやよりも
「言うてないわよ!!」
「いいや!!言うた!!」
かおるは、悲痛な声で
「あなたやめて!!それはあつことてつやの授業料を支払うための預金口座よ!!」
「やかましい!!だまれ!!」
「あつことてつやがガッコーに行けなくなるからやめて!!」
「だまれ!!あつことてつやがコーコーに行かんなったから必要なくなった!!」
「あなたやめて!!」
「うるせー!!オレはあきらめた!!」
「あきらめたって、どう言うことよ!?」
「あつことてつやがコーコーに通っている姿を見ることが楽しみだったが、もうあきらめた!!」
「あなた!!」
「あつことてつやが
「あなたやめてお願い!!」
「どけオラ!!」
ブチ切れた
その後、
午前11時59分頃であった。
またところ変わって、
健一郎は、いつも通りに工場内にある倉庫で周りにいる従業員さんたちと一緒に作業をしていた。
(ウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウーウー…)
構内に
倉庫で作業をしていた従業員さんたちは、休憩室へ向かった。
健一郎も従業員さんたちと一緒に休憩室へ行こうとしたが、上の人に止められた。
「健一郎さん!!」
「なんでしょうか主任…」
「健一郎さん、どこへ行くのだよぉ!!」
「どこって、休憩室ですよ~」
「健一郎さんは、先月の8日からお弁当は別の場所で食べると決まっているんだよ!!」
「主任!!主任はぼくにどうしてほしいのですか!?」
「健一郎さん!!きょうは
「主任はぼくにどうしてほしいのか言えよ!!」
「なんやオドレ!!」
健一郎と上の人は、お昼のお弁当のことをめぐってひどい大ゲンカを繰り広げた。
ところ変わって、
その頃、
そこへ、右ななめ向かいの家の奥さまが
奥さまは、
「お手伝いさん。」
「あら、島内の奥さま。」
「ちょっと、話があるけどかまん?」
「えっ?話?」
「さっき、あんた方の
「ああ、(JA)おちいまの本所の女性職員さんと上司の方ですけど…」
「家の中でなんしよんで!?」
「ですから、女性職員さんは健一郎さんに手料理を作っているのですよ…奥さまはなにが気に入らないのですか!?」
「気に入らないわよ!!あんた方の
「きょうは、
「あんた方の
「健一郎さんがチョーシに乗った…それはどう言うことでしょうか!?」
そこへ、おとなりの家の奥さまが回覧板を持ってやって来た。
「島内さん。」
「あら、
「回覧板を持って来ました。」
「ありがとうございます。」
回覧板を受け取った奥さまは、右ななめ向かいの家の奥さまにこう言うた。
「あっ、島内さん。」
「なあに
「さっき、高架下の
「ああ、たしか
「従業員さんたち15人は、ぎょうざを
「ああ、やっぱりね。」
端で聞いていた
「あの〜」
「なによ!!」
「ちょっとおたずねしますけど…健一郎さんが勤務している製造工場の従業員さんたち15人は、
「ええ。」
「それはどう言うことでしょうか?」
となりの家の奥さまは、変な声で
「あんた知らなかったの?」
「知らなかったの?って…」
「15人の従業員さんたちは、ストライキを起こしたのよ。」
「えっ?ストライキ?」
右ななめ向かいの家の奥さまは、怒った声で
「
「そんな…」
「(JA)おちいまいちの美人の女性職員とお見合い〜婚約したので、
「テングになったって…」
「聞いた話しによると、15人の従業員さんたちは
「ウソでしょ…」
「彼らは、むしゃくしゃしているからこのあと(キスケ)パオ(パチンコ)へ行こやとも言うてたよ…」
「ウソでしょ!!」
「あの様子だと、15人の従業員さんたちはさらに過激な行動を起こすかもしれないわよ…」
「奥さま!!恐ろしいことを言わないでください!!」
「もうあかんね。」
「あの様子だと、そのうちに大規模なストライキが発生すると思うわよ。」
「
「そうね~」
ふたりの奥さまは、健一郎の悪口をボロクソに言いまくった。
たまりかねた
健一郎さんひとりのせいで…
職場の従業員さんたちが大規模なストライキを起こすかもしれない…
ウソでしょ…
ウソでしょ…
奥さまたちは、なにをコンキョにペラペラペラペラペラペラペラペラペラペラ…としゃべりまくるのよ…
こわい…
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