【甘やかされて育った健一郎】
時は流れて…
4月29日の午前11時頃であった。
ところ変わって、
この日は、市内にある6つの高校による野球の親善試合が催されていた。
三塁側の席は、
そんな中で、ブラスバンド部による演奏が始まった。
同時に、
あつこがいないブラスバンド部はイヤだ…
あつこがクラリネットを吹いている姿が見たい…
てつやもてつやで、ガッコーに行かずにフラフラしている…
いつになったら、ガッコーに行くのだ…
あつことてつやは…
わしのたったひとつの楽しみをぶち壊した…
わしは…
あつことてつやを…
一生許さない…
ブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツブツ…
その後、間をおかずに2本目をあけた。
そしてまた、ごくごくと一気にのみほした。
さて、その頃であった。
またところ変わって、
家の大広間には、かおると健一郎がいた。
ふたりは、お茶をのみながら楽しくお話をしていた。
この時間、トメはどこかへでかけていた…
テーブルには、
かおるは、やさしい声で健一郎に言うた。
「健ちゃん。」
「はい?」
「健ちゃんが好みのタイプはどんなコかなぁ?」
「(コンワクした声で)えっ?」
「急にこんなことを聞いてごめんね…うちは、健ちゃんはどういったタイプの
「(コンワクした声で)どういったタイプの
健一郎は、ものすごく困った声でかおるに言うた。
そんな時であった。
てつやが大広間の前を通りかかったので、かおるはやさしく声をかけた。
「てつや、健ちゃんが遊びに来ているわよ。」
かおるはてつやにやさしく声をかけたが、てつやは無愛想な表情を浮かべていた。
かおるは、困った声でてつやに言うた。
「てつや、健ちゃんはてつやのことを心配して来てくださったのよ…」
健一郎は、てつやに対して過度にやさしい声で言うた。
「てつやさん、明日は楽しい
健一郎がやさしく言うているのに、てつやは健一郎をするどい目つきでにらみつけていた。
それでも健一郎は、てつやに対して過度にやさしい声で言うた。
「てつやさん、明日から4日間は楽しい
かおるは、困った声でてつやに言うた。
「てつや、ガッコーに行ったら楽しいよって健ちゃんは言うてるのよ…健ちゃんは…」
はぐいたらしいんだよオドレは…
健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん健ちゃん…
ふざけるな!!
てつやは、するどい目つきでかおると健一郎をイカクしたあと家から出ていった。
「てつや待ちなさい!!なんで健ちゃんをするどい目つきでにらむのよ!!健ちゃんはなんの落ち度もないのよ!!」
(バーン!!)
ブチ切れたてつやは、玄関のドアをバーンとしめた。
ドアをバーンとしめた音が家中に響いた。
かおるは、オタオタした様子であたりをみわたした。
健一郎は、両手で耳をふさいだ状態でおびえていた。
なんで健ちゃんにひどいことをするのよ…
健ちゃんは、てつやが楽しくコーコーに行けるようにと思って親切にしているのよ…
それなのに、健ちゃんに暴力をふるうなんて…
あんまりだわ…
時は、午後3時半頃であった。
またところ変わって、イオンモール今治新都市の中にあるイオンスタイルにて…
奥さまは、
「ちょっとかまん?」
「あっ、ご近所の奥さま。」
「あんたは、
「はい。」
「(すごんだ声で言う)やとい主はだれ!?」
「やとい主は、奥さま(トメ)ですが…」
奥さまは、すごんだ声で
「あんた!!」
「なんでしょうか?」
「
「その方は、お嫁さん(かおる)の娘さん(あつこ)のお友だちですが…」
奥さまは、
奥さまから攻撃された
「あの〜」
「なんでしょうか!?」
「奥さまは、健一郎さんに対してご不満があるのでしょうか?」
「(ものすごく怒った声で言う)ええあるわよ!!
「奥さま、健一郎さんが
「そんな話は信用できんわよ…そう言えるコンキョがないのにえらそうに言わないでよ!!」
奥さまからバトウされた
奥さまは、
「あのね、さっきスタバの前で広江さんの奥さまと会ったわよ…その時にちょいと小耳にはさんだ話だけど…」
「小耳にはさんだ話し?」
「あのね…広江さん方のお向いの
奥さまからことの次第を聞いた
シッソウ…
「あの〜…
奥さまは、
「シッソウした原因はすぐに分かるわよ…
「だからどうして健一郎さんに原因があると言うのですか!?」
奥さまは、えらそうな声で『コンキョがあるから言うたのよ。』と言うたあと、あることないことをペラペラとしゃべりまくった。
「
奥さまは、よりツウレツな
時は、夕方6時半頃であった。
またところ変わって、
テーブルの上には、重松飯店(大正町にあるラーメン屋さん)の特製のやきぶたたまごめしのセットが並んでいた。
家の大広間には、トメとかおると健一郎と
予定していた
トメは、ものすごく怒った声で
「あんたええかげんにしいよ!!あんたがまたイオンスタイルに食材を置き去りにしたことが原因でまた
トメは、ものすごく怒った声で言うた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…あんたは『ごめんなさい…』と言うたらこらえてくれると思っているみたいね!!」
たまりかねたかおるは、ものすごく困った声でトメに言うた。
「
トメは、ものすごく怒った声で言うた。
「はぐいたらしい嫁ね!!ボロクソに言いたくなるわよ!!」
「
「なんやねんあんたは!!」
「健ちゃんがいる前でガーガーガーガーおらばないでください!!」
「やかましいクソナマイキな嫁ね!!」
「あんたこそはぐいたらしいババァね!!」
端で聞いていた健一郎がものすごく泣きそうな表情でかおるに言うた。
「ぼく…家に帰ります…」
かおるは、おどろいた声で健一郎に言うた。
「どうして帰るの?」
健一郎は、女々しい声でかおるに言うた。
「おかーさんが晩ごはんまでに帰りなさいと言うたから帰ります。」
かおるにわけを話した健一郎は、メソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソメソ…と泣いた。
かおるは、過度にやさしい声で健一郎に言うた。
「あのね健ちゃん…さっきおかーさんから電話があってね…『1時間前に救急車で搬送された患者さんの
健一郎は、女々しい声で『ほんとうですか?』とかおるに言うた。
かおるは、過度にやさしい声で『ほんとうよ。』と健一郎に言うた。
健一郎は、女々しい声で『やっぱりよくない…』と言うた。
端で聞いていたトメは、過度にやさしい声で健一郎に言うた。
「ああ、健一郎さん…おかーさんは『かまんよ。』といよんよ。」
健一郎は、女々しい声で『やっぱりよくない…』と言うたあと料理ができない自分を責めまくった。
トメとかおるは、過度にやさしい声で健一郎に言うた。
「そんなことはないわよ…ねぇ
「そうよそうよ…むかしの人のことわざで『ダンシチュウボウに入るべからず』があったわよ…ムリに料理を学んでも失敗するだけよ。」
「健ちゃんは自分で料理すると言うけど、やけどしたり包丁でケガしたら困るのよ…それはいかんよね。」
かおるから過度にやさしい声で言われた健一郎は、つらい表情で首をたてにふった。
トメは、ものすごくやさしい声で健一郎に言うた。
「だったら、うちで食べなさい…オフロもうちで入りなさい…明日の朝ごはんもうちで食べなさい。」
かおるは、よりやさしい声で健一郎に言うた。
「健ちゃんはひとりじゃないのよ…うちら家族がいるから大丈夫よ。」
トメは、ものすごくやさしい声で健一郎に言うた。
「もういいから、ごはん食べなさい…やきぶたたまごめしが冷えるわよ。」
このあと、かおるは健一郎に対して過度にやさしく接した。
「健ちゃんごはん食べようね…お肉とたまごがたくさん入っているわよ…ごはん食べているうちにいい知恵が見つかるわよ。」
それから40秒後であった。
(ピンポーン〜)
玄関の
「は〜い。」
ところ変わって、玄関にて…
(ガチャッ…)
ドアの向こうに、おとなりの家の奥さまが立っていた。
おとなりの家の奥さまは、回覧板を持っていた。
「ああ、おとなりの奥さま。」
「ああ、お手伝いさんね…回覧板を持って来ました。」
「ありがとうございます。」
おとなりの家の奥さまは、土間に置かれている健一郎のくつをちらっとみたあと、ものすごくイヤミな声で
「ちょいとお手伝いさん。」
「はい?」
「また
「(ものすごく困った声で言う)奥さま、それはどういう意味ですか?」
「(ものすごくイヤミ)別に意味なんかないわよ…ちょいとお手伝いさんに話があるけどかまん?」
「えっ?ちょっと…奥さま…」
おとなりの奥さまは
ところ変わって、家から500メートル先にある露地裏にて…
おとなりの奥さまは、
「ちょっとあんた。」
「(キョトンとした表情で)はい、なんでしょうか?」
「
「いつからって…」
「あんたは、な~んにも聞いてないの?」
「うちが
「そうだったわね。」
「あの〜」
「(すごんだ声で)なに?」
「奥さまは、健一郎さんに対して
「(ナマイキな声で)言うたわよ。」
「それはどういう意味ですか?」
「(ナマイキな声で)あんた知らんかったの?」
「健一郎さんは、おやさしい人なのよ。」
「(怒った声で)うそ言われん!!」
「うそじゃありません…健一郎さんはとても親切な人です…あつこさんとてつやさんの学生証を
おとなりの奥さまは、ものすごく恐ろしい声で
「あんたね!!だまされていることに気がつきなさいよ!!」
おとなりの奥さまは、ものすごく恐ろしい声で
「あんたにだけ言うけど、うちは
「(おびえた声で)クレームって…」
「クレームの原因は、ぜーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん
おとなりの奥さまからことの次第を聞いた
ウソでしょ…
なんで健一郎さんひとりにクレームの原因があるのよ…
「あの奥さま。」
「(恐ろしい声で)なによ!!」
「なにをコンキョにそんなことを言うのですか?」
「そのようになった元凶は、
「えっ?」
「(クソナマイキな声で)あんた知らなかったの?
おとなりの奥さまからことの次第を聞いた
「そんな…それはなにかの間違いだと思いますが…」
おとなりの奥さまは、非常に強い恐怖を込めながら
「あんたはまだ分からないみたいね!!」
「あの…奥さまは健一郎さんにどんな落ち度があると言いたいのですか?」
おとなりの奥さまは、クソナマイキな態度で
「落ち度があるから言うたのよ…
「いらんことしたって…」
「あのね…さっき
「それは、ほんとうの話ですか?」
「(きっぱりと言う)ほんとうよ。」
「それはなんで?」
「(クソナマイキな声で)
おとなりの奥さまからことの次第を聞いた
おとなりの奥さまは、
「
「(おびえた声で)ら…ラブボ…」
「そうよ…」
「そんなのウソよ…」
「あんたは、
「奥さま…もうやめてください!!」
「まだあるわよ!!」
「もうやめてください!!」
「分かったわ…それじゃあここでやめておくわ…だけど最後にもうひとついわしてもらうわよ…あのね…また
「ウソの電話って?」
「
「どこって?」
「(耳もとでささやく)ホ・ス・ト…」
「ホスト?」
「そうよ…
「ウソでしょ…」
「ほんとうだから言うたのよ…
「まさか…」
おとなりの奥さまは、
「
おとなりの奥さまは、
「あんた…きょううちが話したことは人には言われんよ。」
「言いませんけど…」
おとなりの奥さまは、
そして…
「イヤ…」
おとなりの奥さまは、
「やめて…」
おとなりの奥さまからシツヨウに犯された
こわい…
おんまくこわい…
一体どういうことよ…
おとなりの奥さまは、なにを考えているのかしら…
もしかしたら…
健一郎さんのご両親を
こわい…
こわい…
こわい…
……………
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