第5話 ゲーム実況生放送開始!初コメは・・・。
私のちゃんとした記念すべきゲーム実況のニコニコ生放送の1回目が遂に始まった。「み、なさん・・・。は、じめまして。マナです。今日からファミコンのマリオをやって・・・いこうと思います。」私は本名は真奈美だが、ニコニコ生放送の時は「マナ」という名前で放送することにしたのだった。私は、緊張しながらしゃべり始めた。「クリアするまで終わりません・・・。」私は小さい時にマリオは1人でやっていたから、それなりに自分はうまいと思っていた。私は順調に敵を倒しながら華麗なプレーをした。クリボーなんて余裕で踏んづけて倒せる。土管にもちゃんと乗れる。穴があってもジャンプで、ちゃんと飛び越せるのだ。こんな華麗なプレーをしているにもかかわらず、コメント数は0のまま。来場者数は5だった。「この来場者数5・・・というのも・・リアルタイムの来場者数じゃないんだよね・・。」私はコメントがないので次第にしゃべることをやめた。コメントのない状態で何をしゃべれば良いのかわからなかった。なんとか秒しゃべらないと放送事故とか言ったけ・・・。これだけ、しゃべらずやっていたら放送事故である。私のゲーム実況の放送の1枠目は来場者数7。コメント数0で終わった。その後、数枠放送したが、その日は来場者数は毎回似たようなもので、コメント数はずっと0だった。どうすれば、コメントしてもらえるのか・・。私は必死に考えた。次の日から少し作戦をかえてみることにした。来場者数が7人くらいいるということは、少なくとも数秒から数十秒くらいは、私の放送をみているはずだ。それなら、その時にコメントがながれていたら、つられて誰かコメントするはずだ。私は自分で放送が盛り上がっているようにみせかけるために、自分の放送にコメントしてみることにした。試しに「初見」とか「わこつ」とか「上手過ぎ」とか「声かわいい」とか書いてみた。これなら、誰かつられてコメントしてくれるはず。私はこんな事していて、少し悲しくなってきた。そんな事をしていたら・・・。私、以外の人がコメントしてきた。
生まれて初めての生放送の初コメントだ。そこには「自演乙」と書かれていた。私はそのコメントをみて、顔真っ赤にして恥ずかしくなった。「な・・・なんで、自演している事ば・・・れてるの?めっちゃ恥ずかしいんだけど・・」私はそんな事を思ったが、放送では冷静に「自演乙。コメントありがとうございます。自演・・・って・・・なんのことかな?私、わからない。」と冷静なふりをして生放送でしゃべった。その後、その枠の放送は誰もコメントせずに放送が終わった。
後で調べてわかったことだが、コメントビューワーというものがあって、それで自演していることがばれた可能性があることを知った。私はその後、自演している事がばれたとき、めっちゃ恥ずかしいので、自演することをやめることにした。ゲーム実況の放送はその後、数日やったがあいかわらず、来場者数はかわらず、コメントも数枠に1回くらいは「ゲーム画面カクカクだな。」とか「声ちっさ」などとコメントが1回あるくらいだった。放送終了後にコミュニティの人数とフォロワーの数を毎回チェックしたが1人も増えていなかった。私の努力は完全に無駄なのだろうか。ゲーム放送をしていても人気者になれるどころが誰もほぼ見てくれない。私はそろそろ他の内容の放送をする事にしたのだった。
(続く)
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