愉しい戦闘の後は、楽しい楽しいリザルトの時間だ。の前に、死体の処理からしなければ。

 ここは父上が治める男爵領、死体を放置して下手に病気なんかが流行ってしまっては、ゆったりと日常を過ごす事が出来なくなってしまう。

 魔法で地面に穴を掘り、火魔法で死体を灰にしてから土を被せる。

 死体の処理を手早く済ませ、盗賊が強盗をして手に入れた物を確認する。だが、食料品こそ有れ、お金になりそうな物は特に存在していないようだ。

 ただし、有る物が目についた。それは、檻に入れられた腐った肉の匂いを漂わせている、蠢く腐肉の塊であった。

 悪魔憑きと、この惑星に存在する宗教団体リヒター教により呼ばれている存在だ。

 ふむ、治して手駒にするのはありだな。と言う訳で、早速今までの夜の散歩で見つけていた手頃な洞窟に檻毎運び込み、肉の塊を人に戻す事にした。

 この悪魔憑きは魔力暴走により高まった魔力の負荷に、肉体が耐えらなかった事で起る症状で、身体が腐ると共に変質してしまう恐ろしい症状だ。

 その醜悪な見た目から悪魔憑きと呼ばれ、この様な症状を発症した人々は教会により処分される運命となってしまっている。

 どうやら私が殲滅した盗賊は、そんな悪魔憑きを移送していた集団を襲った直後だったと言う訳だ。

 さて、この惑星では処分するしかない悪魔憑きな訳だが、それは医療技術が未発達である為の処置。宇宙に進出する程の技術力を持っている帝国の技術であれば、問題なく治療する事は可能である。

 なので、早速必要なスキルデータをインストールして治療に当たる事にしよう。ついでに、この肉の塊を私好みにコーディネイトしつつ。

 元々この肉の塊はエルフであった様でで魔法への適性は高く、魔法的な強化措置を受け入れる素地は十分。であるが為、私は出来得る限りの強化を施していく。だが、私の様に肉体の組成を替える程の強化はしなかった。飽くまでも生物として出来得る限りの強化に留めた。

 私の魔法の力が赤紫の光となって肉塊へと注ぎ込まれると、その醜い腐った肉は見る見る内に美しい見た目のエルフへと変貌していった。

 見た目も出来得る限り整えつつ治療と強化を施していくと、程なくして、見目麗しいエルフの少女の一糸纏わぬ裸体が現れる。

 そんな彼女は今は意識を失っているが時期に目を覚ますだろう。私は彼女を物語的に面白く懐柔できる様に、幾つかプランを考える為の思案に耽った。

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