マギコポターミ帝国法上に於いて、アミューズメント惑星上に住んでいる知的生命種の人権は、惑星の所持者が保持する事になっている。

 これはどういう事かと言うと、惑星を保持しているオーナーの匙加減でどうとでも出来ると言う事である。

 そこで生活を営んでいる人々を愛でようが殺そうが、惑星のオーナーの心次第と言う事であった。


 この惑星上の人々よりも優位に立てる肉体を手に入れたのだから、試してみたくなるもので、私はディートリヒ男爵の家の者にバレない様にひっそりと家を抜け出して、暴力を振るえる相手を夜な夜な探していた。

 この惑星の時代は魔法があり、産業革命が行われている様な時代。とは言え、後ろ暗い人々と言う者はまだまだ野に存在している様で、山賊や盗賊と呼ばれる人々は探せば割とそこら中にいる。

 私はそんな個人または集団を見つけては、殺して愉悦に浸っていた。

 さらに、私は肉体の強化だけではなく、サポートAIを通して様々な技術・知識のインストールもしており、それらのお試しも兼ねてこの行動を繰り返していると、いつにも増して規模の大きい集団と出くわした。

 この集団、どうやらお仕事を終えた直後らしく、強奪した物資を使って宴を開いている最中であった。

 私はそんな集団へと意気揚々と近づいていった。

「やー、今晩は。皆さんご機嫌ですね、私も混ぜて下さいよ」

「んあ?なんだてめぇ?こんな処に子供一人で近づいてきて…まあいいちょっとおもちゃになって貰おうか?」

「それはそれは、率先して遊んでくれるとは嬉しいですね」

「ガキが…悠長に構えていられるのも今だけだぞ。おい、お前等逃げられない様に囲んでおけ、取り敢えず泣き喚くまで殴り倒す!」

 私はそんな事を宣う盗賊に身体強化を施して瞬間的に肉薄し、飛び上がりながら指を眼窩から突き込み手指を脳へと到達させて殺した。

「さて、皆さん血の気が多い様ですし、楽しめそうですね」

「な…なめるられるな!た…たった一人のガキだ、一気に畳み掛ければ問題ねぇ!」

 私の肉体はまだ八歳程度の身長に留めているが、その能力は見た目通りではない事を見せて上げましょう。

 盗賊共を素手のみを使用して様々な手法で殺して回る。楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもので、盗賊はあっさりと全滅してしまった。

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