第96話:のど飴。

嫁さんがのど飴舐めながらテレビ見てたんだけど・・・


「あ、飲み込んじゃった」


どうやらのど飴が溶けるまえに飲み込んだらしい。

溶けるまえに飲みこんじゃったら、のど飴の意味な〜し。


「喉につっかえないかな」


って僕に向かって心配したから


「大丈夫だよ、のど飴って飲み込んでも気管をちゃんと通って

いくくらいの大きさしかないから詰まることはないよ、

だから心配いらないよ」って言ったんだけど・・・


心配だからってペットボトルのお茶をごくごく飲んでた。


そう言うところはビビリなんだよね。

変なところで度胸が座ってたりするくせに、のど飴にビビって

どうすんの?


しばらくしてまたペットボトルの水をごくごく飲むから


「もうとっくに胃で溶けてるよ」


って言うと


「胃が溶けるの?」


って訳分かんないこと言うから、


「のど飴が胃の中でとっくに胃液で溶けてるよ」


って言うと少し安心したみたい。

でもさ普通そのくらいのこと分かるでしょ?。


でも嫁さんはのど飴を飲み込んだのははじめてだったみたい。

だからちょっとパニクったんだね。

僕は何回もあるけどね。


それで終わったと思ったんだ・・・そしたらそれから5分くらい

して、いきなり


「ほんとに大丈夫?」


って聞くから・・・


「え〜5分も喉に飴ちゃんが詰まってたらとっくに窒息してるでしょ」

「そんなに僕に大丈夫?なんて聞ける余裕ないよ・・・」


「もう気管につかえてるって違和感ないだろ?」

「ちゃんと息できてるだろ?」


って言ったら嫁さんはうんってうなずいて二回ほど深呼吸して


「おう、ほんとだ」


って言った。


幼稚園児か?

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