第24話 家族の温かさ

だから少しでも遅くなると、お腹を空かせた人はぷんぷんし始める。


「ごめんごめん。」


一瞬申し訳なさそうな顔をして、口の前で左手を立て、謝る仕草をしたが直ぐに笑って席に着く私に、


「思ってないでしょ!」と笑いながらつついてくる羽那。


そこでお母さんが来て、皆で手を合わせる。


「いただきます!」


「ねぇ今日パパ夜遅いの?」

「そうみたい。先に食べてていいよ。って」

「いつまでも子供っぽいからパパっていうのやめなよぉ」


「だってパパはパパだもん。」

「そういうことじゃない!」

「うふふ」


この日常こそが私の幸せだなぁ、と思っている。

私の周りにいる人は皆幸せそうな顔してる。


昔、小さい頃にお母さんに言われた

「雛は太陽みたいだから、周りの人も照らすんだよ!」

っていうのが今なら分かる気もする…と思う!


そうだ、瑞希ちゃん。

ご飯終わったら電話してあげないと。


美味しいビーフシチューをやけに頬張って、急いで食べ切ると、すぐにスマホを取りに自室にもどった。


瑞希ちゃんに「このあと電話できる???」と聞くと、


すこしして「ごめん!今日は無理そう!」と帰ってきた。

あー!!作戦失敗だ、、でもきっとこの調子なら忙しいんだろうな、それはそれで作戦成功か!


私はまた笑顔でリビングへ帰っていくと、ビーフシチューのおかわりを探した。

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