第12話 剣神と雷神
郊外学習から6日後───────
ワアァァァァァァ!!!
リオとラーレの決戦会場である試合場は盛り上がっていた。
「さあさあ!!この学校トップの『剣神』ラーレ会長と入学早々数々の実力者を倒してきた『反逆の剣士』テオの戦いが始まるよー!!」
────────試合場裏にて
「……まさかこんなことになってるとはな…」
「大丈夫…?テオ。」
「…会長がどう出るか分からない…だが、全力を尽くす…見ていてくれフィア。」
────────試合場
「…こんなお祭り騒ぎになっているとは思ってなかったよ。すまないねテオ君。」
「謝罪はいいですよ会長。それより決闘の内容を決めましょう。」
「そうだね。僕が勝ったら君が神技会に入って貰おう。君はこの決闘に何を望む?」
「俺が勝ったら……」
「俺が勝ったら神技会を解散して下さい」
───────
(…テオ…頑張って…)
「…フィアさん。今よろしいでしょうか。」
試合場裏でテオを見ていたフィアに突然話しかけてきた。
「…!!あんたは神技会3年のサエッタ…先輩!」
「あなたに話があります。外についてきて下さい。」
「……で…なに?今からテオの決闘を見たいんだけど…」
「単刀直入に言いましょう。フィアさん。神技会に入って下さい。」
「……悪いけど断る。私は権力とか、トップとか何とかに興味がないの」
「そうですか…それは残念です。なら決闘しかないですね。」
「私が勝ったら神技会に入って下さい。」
「分かった…。私が勝ったらテオ含む…私の知人に二度と手を出さないで。」
「…分かりました。…それでは始めましょう。」
…バチバチバチバチッッッ!!!……
───────────
「……なるほどね…いいよ、君が勝ったら神技会を解散しよう。…それじゃあ始めようか」
ラーレは2本の剣を背中から抜き構えた。
(会長…二刀流なのか……)
「じゃあ…いくよっ!!」
そう言うとラーレはテオに向かって突進してきた。
2本同時の斬撃を受け止める。
(くっ…重い!)
「…
「来たね…その技!」
ガギィン!…ガギィン!!
属性付与魔法を使った事で力関係は同じになったが二刀流の方が速度が上だった。
そして暫く剣の打ち合いをした後…
「流石12年のトップを倒した剣士だ!まさか僕の速さについてこられるとはね!」
「はぁ…はぁ…これが学校トップの実力か……!」
「君には本気でいかないとね…久しぶりにこの技を使おう…!」
「…
魔法を唱えると2本あった剣が1本の大剣になっていた。
そして次の瞬間、テオの体は上半身と下半身の二つに分裂していた。
「…回復したら会議室に来るように」
地面に倒れた上半身だけのテオが聞いた最後の言葉だった。
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