第6話 団欒と会議
「エス爺帰ったぞ~」
「ただいま」
激戦を繰り広げたテオとフィアの2人はヘトヘトになりながら帰ってきた。
「おお、お前ら帰ったか。…聞いて驚け!今夜は肉があるぞ!!」
「うおおお!まじか!久しぶりの飯じゃん!」
「体力上昇効果に攻撃上昇効果があるお肉…!やったぁ!」
そうして大きな豚の丸焼きを囲んでの久しぶりの団欒となった。
「…そういやあんた今日の決闘、属性を纏う魔法しか使ってなかったじゃない。あんな牛みたいな脳筋、
「ん……ま、確かにそうだがそんなありきたりな戦いしたら評価も落ちるだろ?」
「……ふーーん、あ、あと私あんたと牛の言い合いの途中から行ったんだけど、なーんか挑発的じゃなかった?」
「まぁそうしないと決闘にはならないと思ったからな」
「…何を考えているの?」
「…」
(ついこの前までまともに考えられんガキ共だったのに大きくなったな…ワシは嬉しいぞ…)
「…おいお前ら!どうじゃ?今夜修行せんか?」
「エス爺、今日覚えてきたことをテオにぶつけたいから立会人お願いできる?」
「よし!そうと決まれば外でやるぞ!フィア!」
………
──────一方、学校の会議室
「……本日の朝に行われた決闘により1年神技会トップのコバンが神技会を降りることになりました。ラーレ会長、報告は以上です。」
「…サエッタ書記、報告ご苦労様。」
隣にいる神技会3年のソフィオもため息をつきながら話す。
「今回の件でコバンについてきた他の1年の神技会の腰抜け共は全員辞めてったなぁ…情けねぇ」
「…現状、1年の神技会は誰もいない。でも神技会は学年毎にいないといけない訳ではないんだよね。だから僕はもう1年の神技会はいらないと思っている。…これについて意見のある人はいるかな?」
ザワザワ…ザワザワ…
「は~い、ラーレ会長~。発言よろしいでしょうか~」
「はい。ルーシェ、どうぞ」
「私はコバン君はまぁまぁ良いと思ってたんですー。でもそれを倒した剣士君!えーと…テオ、でしたっけ?あの子をスカウトするのはどうでしょう?」
「うーん…それは僕も考えたさ。でも彼の発言を聞く限り神技会に入る気はなさそうなんだよね。」
「えぇ。私もそう思います。でも、この
学校には強制的にこちらの意見を押し通せるシステムがあるじゃないですか?」
そこには不気味に笑う魔女の姿があった。
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