第3話 激発の引金

大柄の男はズカズカと教室に入ってきた。


「お前が俺の部下を殴ったやつだな?」

「そうだ。…しかし入学から1週間で部下とか…お前なんなんだよ」


教室の騒ぎに遅れて登校してきたフィアとナトラも駆けつけた。


「お前…!この神技会第1学年トップのコバン様を知らないだと…!」

「か弱い女の子を多人数で虐める部下の上司とか…知りたくないね」


その発言が引金となった。


「…謝れば許してやったものを……!お前…!…決闘だ!俺と決闘しろ!!」


その発言に教室がざわめく。


「…?フィアさん、決闘…?って何ですか?」

「…入学式で神技会のトップ様が言ってたじゃん」

「武術や魔術等を専門に教育し、魔界からの侵略を防ぐ兵士を育てるこの学校では勝敗で問題の解決をする決闘っていうシステムがあるって」


一呼吸置いてからコバンは言う。


「入学式の時には言ってなかったが、決闘には何かを賭ける事ができる…金、武器、人間関係…何でもだ…」

「俺様はそれにお前の退学を賭ける。俺が勝ったらお前は神技会の聖なる決闘により退学だ。」


誰も知っていなかったシステムに皆驚愕した。そして1年生は入学から1週間目にしてこの学校の恐ろしさを思い知る事になった。


「神技会の聖なる決闘とか言ってる辺り相当な自信を持ってるな」

「いいぜ。その決闘…受けて立とう。」


「ただし…俺が勝ったらお前は神技会を降りろ」

「その神技会の聖なる決闘に乗っ取ってな」


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