第2話 素敵な青春

1週間前、俺たち300人は人界トップである王都立赤彩高校に入学した。


テオ達は入学前から神技会の存在を知っていたが、実態はあまりにも酷かった。


「テオおはよおー!」

「お、ジアか。おはよう」


登校中、入学初日に仲良くなったジアが話しかけてきた。


「あれぇ?いつも隣にいる女ゃの子は??」

「あぁフィアは昨日会った子の護衛するとかなんとかで今日は一緒じゃないよ」

「ふーーーん」


ジアは下を向いて石を蹴りながら話していたが突然顔を上げテオに言った。


「なぁテオ結婚しようぜぇ!」

「はぁ~?なんで?」

「昨日さ…授業で習ったじゃん??結婚したら何か生活の補助がついたりしてお得だとかなんとか…」

「いや、俺はお前と子供を召還する気はないね!これからは男と女の結婚が主流になってくるというのに…男同士の結婚や召還なんて古いんじゃね?」


確かにと言わんばかりに顔をしかめながらジアは聞いている。


「あでも…あの斧使いいるじゃん?…えーと…あ!そう!あの神技会に入っている1年トップの!あいつの両親どちらも男らしいぜ…」


テオは昨日の会話を思い出しながら聞いていた。


「お前目ぇつけられんなよ~?素敵な青春の為によ!!」

「……素敵な青春はちょっと意味分からないけど……まぁ善処するよ……」



…そして高校の門を潜り、教室に座ってしばらくした時に事件は起こった。


バァンッッッ!!!

耳を突き抜ける用な爆音をならして複数の男が入ってきた。

そしてその中でも一際大きな男が口を開いた。


「おい…このクラスに赤髪の剣使いはいるか?」


こうしてテオの素敵な青春は終わりを告げた。


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