来世でまた
kanaria
第1話
僕には好きな人がいます。
片想いというやつです。
思えば小学生の頃から好きだったかも。
今日は何の日ですか。
今日はあなたの晴れ舞台です。
今日のために、あなたのために色んな人たちが手を取り合って最高の式にしようと。
奔走しています。
僕もそのひとりです。
あなたの最高の一頁になるために粉骨砕身。頑張ります。
僕が音楽をやっていたのはこの時のためだったかとようやく理解できました。
あなたに応援されて。すごく大きなステージで演奏出来るようになりました。感謝です。
あなたのお陰で今の僕が居ます。
あなたの優しさで僕は息をしています。
僕の音楽を好きだと言ってくれたあなたは遠くへ行ってしまう。そんな気がします。
一度だけあなたと夜を過ごした日を覚えていますか。
僕は早く忘れたいです。
あの時の言葉は嘘ですか。本音ですか。信じてもいいですか。
僕はあなたが好きです。とても好いています。
あなたの幸せを最優先に考えたいです。
幸せにしたいけど。僕は選ばれなかったから。
隣にいるのは僕じゃないから。
あなたが選んだ人に幸せにしてもらって。
僕が出来るのは幸せを祈ることだけで、この気持ちを音楽にすることだけで、直接はどうすることも出来ないから。
その人が嫌になったらいつでも僕を呼んでください。直ぐに駆けつけます。直ぐに。
こんなことを考えてしまう時点で選ばれない理由は明白なんだろうけど。
どうか幸せになってください。
愛しています。
来世でまた kanaria @kanaria_390
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