第42話 部活動の話


「この部活って何部なんですか?」


色々荷物はおいてあるが色々な種類のものがあるので多分部活とは関係ないものだろう

ものから部活を判断するのは無理だと思ったので聞いてみることにした


「ここはボランティア部だよ」


「ボランティア?」


「そうボランティア、と言ってもそんな大きなことやってるわけじゃなくてお助け部の方が近いかも?」


「お助け部って何やるんですか?」


「何ってそりゃなんでもだよ」


「なんでもというと?」


俺がそう聞くと芽依さんはどこからか謎のファイルを出してきて俺に手渡した


「開けてみて」


俺が言われた通りファイルを開くと

中には活動記録が書いてある紙とその写真が各活動ごとに並べられていた


「これがこの間のやつ」


芽依さんが指を指した写真を見る

その写真には読書催促運動と書かれていた


「読書?」


「その辺の日読書週間だったらしくて、あたしも詳しく知らないけど、図書委員会の人に手伝ってって言われたから」


「なるほど」


その後は芽依さんから色々教えてもらい写真や資料を見た

募金や支援の呼びかけもしていたが大体はボランティアというよりお助けという感じだった


「どう?入る気になった?」


俺が返事に困っていると先生が助け舟を出してくれた


「今日言われて急に決めろって言われても無理だと思うから明日とか明後日とかまでに決めて貰えばいいぃんじゃね?」


「確かに、さすが先生」


先生は褒められてもびくともせず新聞片手にコーヒーを飲んでいる


「そういえば芽依さん、どうして俺を誘ったんですか?」


「んーどうしてって聞かれてもな〜、強いて言うならさっき人のことで怒ってたから?」


確かにさっき俺は裕翔に唯さんのことを悪く言われて怒ったがそれとこれ何が関係あるのだろうか?


「まだなんでって顔してるね」


しまった、顔に出てたかな


「まぁただ、人のために怒れるやつは人のために行動できるやつだと思っただけだ、あとは桜井のことを気に入ったとかな、無理にとは言わないから考えるだけ考えてほしい」


「里中が誰かのこと気に入るなんて珍しいな」


「うるさいですよ〜」


先生と芽依さんが冗談を言い合ってる

やっぱり同性同士だとこんなことも言い合えるのだろうかと考えてしまう


「わかりました、明日か明後日ぐらいまでに考えておきます」


俺はそう言い芽依さんの手から入部希望届けを受け取った


「それじゃあ話も終わったところだしご飯でも食べるか」



芽依さんがそう言ったので俺もご飯を食べることにする

待ちに待った唯さんのお弁当、楽しみだ

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