第43話 暇さえあれば


※唯さん視点の話です



「はぁ、早く純平くん帰って来ないかな」


私はリビングの掃除機掛けをしながらそう呟いた



掃除が終わったので次は洗濯をしようと思う

純平くんは自分の衣類は自分で洗濯機に入れてくれるので助かっている

まだ下着とか触るのは緊張するし


とりあえず洗濯機のスイッチを押して稼働させ始めた


今のところやることがなくなってしまった

とりあえずゲームでもしようと思う

純平くんと一緒に遊んでいたときは二人用のゲームやパーティゲームなどばかりだったので久々に一人用のゲームをやろうと思う


ゲームを選択して起動する

起動画面から凝っていてすごい

ゲームが始まるとまずは名前選択をする

毎回キャラの名前はゲームに没頭するために通信などで他の人に見られない物の場合は本名にしている

ひらがなしか選択できないのでゆいと選んでボタンを押す


「おぉ〜」


映像の綺麗さに思わず声が出る

専門的なことはわからないけど映像の綺麗さはまさに現実のようだった


主人公が目覚めた場所の近くにいた人に話しかける


「おぉ見ない顔だね新入りの冒険者?」


選択肢が1つしかないのでそれを押す


「はい」


「新入りか?!ならこの場所のルールを教えないとな」



その人から色々教わりチュートリアルが終わる

時計を見るとまだ20分程しか経っていなかった


もし純平くんとこのゲームをやったらどうなるだろう、操作方法を聞いてくるかな?熱中してやってる純平くんの横顔を私が見てるのかな?

って何考えてるんだろう、

そうだ、買い物行かなきゃ



洗濯物を干し終わったので買い物に行くことにする

このマンションの近くにスーパーがあるのでそこに向かうことにする


徒歩5分程でついた

中に入るといつもと変わらない風景が目に飛び込んでくる

必要なものをスマホにメモしていたのでスマホを開く

無意識に純平くんと連絡をとるのに使っているメッセージアプリを開いてしまう


何してるんだろ私、買い物のメモを確認しなきゃ

そうだ、これとこれとこれとこれ、あとはこれと


必要なものの確認が終わったのでスマホをしまう


これはどのくらい必要かな?

これも買って置こう

あれ買わなきゃ


40分ほどかけてお店の中をゆっくり見て回り必要なものを揃えた


「すいません、お願いします」


レジに並び店員さんにお願いする


「レジ袋どうされますか?」


あっという間にレジ打ちは終わっていたようで

袋の確認をされる


「お願いします」


「かしこまりました、お支払い方法はどうなさいますか?」


「現金で」


「かしこまりました」


お金を払うために支払金額を見る


あれ?いつもより多いな

そんなに色々買ったっけ?


そんなことを考えながらお金を払う


「ありがとうございました」


「こちらこそありがとうございました」


そうお礼をしてかごを袋詰のところに持っていく


袋詰をしながら自分が何を買ったのか確認する


あれ?お菓子がたくさん入ってる

、、、

あっ、そうだった

純平くんが喜びそうなものを色々かごに入れていたのを忘れていた


1週間一緒に暮らしただけなのに、

純平くんは学校に行っているだけなのに、

暇ができれば純平くんのことを考えてしまう

だめだなぁと思いつつも

早く帰ってこないかなと考えながらスーパーを後にした

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