第15話 唯さんとイヤリング


それから俺たちは少し気まずい

なんてことはなく何故かいつも通りだった



ご飯を食べ終わり少しした頃

今日の予定を聞こうと唯さんを探す


「唯さーんどこにいますか?」


家全体に届くように声をかけてみるが返事がない


とりあえず唯さんがいそうなところを見て回る



色々見て回ったあとに書斎?のような場所の扉が少し開いていることに気がついた


書斎のような部屋に入ってみる


中にはなにか作業をしている唯さんがいた


「唯さん、今って忙しいですか?」


「お、純平くん、別に忙しくはないよ、どうしたの?」


「えっと、今日は何をするのかなって」


「うーん今日はね、」


と考え込む唯さん

そんな唯さんを見ていたらとあるものが目に入った


「唯さん、これアクセサリーですか?」


「うん、よく気がついたね、これが私の新しい仕事かな?」


「きれいですね」


「ありがとう、私ね、アパレル関係の仕事してたんだけど最近あんまりうまくいかなくてやめちゃったんだ、だからそう言ってもらえると嬉しいよ」


唯さんの話を聞きなんて返そうか悩んでいたとき

アクセサリーの中で見覚えのあるものを見つけた


「懐かしいな」


そんな声が漏れる


「ん?懐かしいってどれ?」


「それです」


俺はそう言い青色が特徴的なイヤリングを指さした


「これ?」


「はい、これです」


「見たことあるの?」


「ちょっと昔なんですけど、5年くらい前かな?

公園で落ち込んでるような女の人がいて、その人の顔とか見た目はあんまり覚えてないんですけど

そのイヤリングは綺麗だったので覚えてます

やっぱりそれって有名なものなんですか?」


「うん、これは大事なものなんだ」


という答えが唯さんから帰ってきた

有名かどうかは分からなかったが

何故か唯さんが笑顔になったのでそれでいいと思った


「ごめん純平くん、少しだけ待っててくれる?そこに座ってていいから」


「わかりました」


唯さんの近くにあった椅子に腰掛ける


それから10分くらい経った


「ごめんね、おまたせ純平くん、やり始めたらきりがいいところまでやろうと思ってさ」


「大丈夫ですよそれよりも今日は何やるんですか?」


「今日は動物園に行きます!」


今日は動物園に行くらしい

楽しみだ

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る