女の顔は千変万化

 玉藻は恐らく、冷良を同性が好きな女と勘違いしている。


「ああ、良識と堕落の狭間で揺れる巫女……それはそれで見ものやなぁ」


 さて、このとんでもない勘違いをどうしたものか。


(……あれ、何か困ることあったっけ?) 


 世間の一般的な恋愛事情に比べれば異端かもしれないが、一番肝心な冷良の性別は隠せたままなのだ。なら下手に誤魔化すより勘違いしてもらっていた方が安全ではないか。

 良かった、これでひと安心――


「で、どない? 割と本気なんやけど」


 ――してる場合ではなかった。

 もしかしなくても、返答次第では本当に引き抜かれるのではなかろうか。

 そんなの承服できる訳がない……が、冷良の脳裏に崇徳とのやり取りがよぎる。

 雰囲気は大分違うが、玉藻も崇徳と同等の妖だ。誘いが本当に本気であるのなら、すげなく断ればどうなってしまうのか。軽く流してしまいそうな気がするし、そうでない気もする。

 どちらにせよ、今の冷良に危ない橋を渡っている余裕など微塵もないのだ。


「えっとですね、僕は咲夜様の命令で巫女になっておりまして、勝手にやめることは出来ないんですよ」


 散々迷った結果ここにいない主に責任を丸投げすると、玉藻はつまらなそうに溜息を吐いた。 


「なんや、ここにおらん女神の名前出されたらどうしようもあらへんやんか。もう、折角おもろい玩具見つけた思うたのに……」


 やっぱり玩具だと思われていた。

 興が削がれたらしい玉藻は、そのまま冷良を自分の傍らに着席させた。

 そこでようやく気付いたが、小雪の姿が見えない。玉藻がいるので奥に引っ込んだか、あるいは出かけたか。


「ああ、陽毬も頭上げてええよ。あんなん野兎のうさぎに抱きつかれるのと大差あらへんし」


 何故例えが野兎なのか。聞いたら後悔しそうな気がする。

 他ならぬ玉藻本人から許しを得た陽毬はおずおずと立ち上がるが、所在なさげに立ち尽くしたまま。他の店員も一緒だ。

 つまり、助け舟を出せるのは冷良だけ。


「陽毬さん陽毬さん、話すことがあるんじゃないですか?」

「んん? あ、そうだったそうだった! 親父、みんな、聞いて欲しい」


 そうして陽毬は語った。大豆を生産している集落が近頃の異常気象で不作だったこと、例年より安い仕入れ値で取引をしたこと、土砂崩れと崇徳の不条理。

 その結果として見せつけられた、例年より大幅に目減りしている大豆の量を目の当たりにすると、流石にうろたえてばかりもいられないようで、全員が深刻そうな表情を浮かべる。


「気持ちは分かるが、流石にこれは……」

「この量だと次の仕入れまでもつか……」

「他の仕入先はどんな感じだったっけ?」

「どこも不作気味だよ。他の仕入先を探さないといけないんじゃないか?」

「対価はどうするんだよ、こうなるとうちもあんまり余裕がないぞ」

「一日の数を抑えるしか……」


 不意の危機に店員全員で喧々諤々けんけんがくがく。勝手なことをした陽毬を誰も責めようとしないのがせめてもの救いか。

 と、そこで陽毬の親父さんがはっと玉藻の視線に気付く。


「申し訳ありません玉藻様! お見苦しいところを!」

「うち、お邪魔やろか?」

「滅相もありません! 好きなだけくつろいでください!」

「そう? ほな、お言葉に甘えよかな。流石のうちも、今はもう少しのんびりしたい気分やねん」


 おかわりしたお茶をあおってほっと息を吐く玉藻。少し、ほんの少しだけ、いつもの悠然とした雰囲気の中に疲労の色が滲んでいる気がして。


「何かあったんですか?」

「あったも何も、陽毬がさっきゆーとったやんか、地震と土砂崩れがあったって。それが一つの集落で済む筈がないやん」


 道理だった。聞けば都も大騒ぎだったらしいが、酒呑童子の一喝で無理やり黙らされたのだとか。

 問題は整備の進んでいない地方集落の方だ。状況は様々だが、冷良たちがいた集落と似た目に遭ったところもそれなりの数に上るのだとか。

 そういった被害状況を把握するため、玉藻は今の今まで方々ほうぼうを飛び回っていたらしい。


「はぁ……もうちょい早ぅ花の都に話通すべきやったかな」

「やっぱり霊脈が何か関係してるんですか?」

「異変は他にもある。ここ数ヶ月、金縛りに遭ったり、ある筈のない物が見えたり聞こえたりなんて報告もぎょーさん上がっとる。巡り合わせやなくて、土地そのものに何かあるって考えた方が自然やわ」


 何度か言葉を重ねて分かってきたことだが、玉藻は聡明だ。妖にしてはという意味ではなく、他人のからかい方という意味でもなく、一人の個体として観点が高い位置にあるように感じる。

 君臨者というよりは、統治者。住民たちの障害に関して推察し、より良い未来のために思案する横顔には、その表現の方がしっくりきた。


「何というか……」

「意外?」


 図星を突かれて黙り込む冷良。


「くふっ、甘い甘い。一つ教えたろか、人から限界まで搾り取るならな、生かさず殺さずが一番なんや。その辺、他の妖どもはなーんも分かってへん」

「……」


 流石は人心を惑わし、多くの国を手のひらで転がして来た女。ある意味、力一辺倒の崇徳や酒呑童子よりも恐ろしいかもしれない。

 しばらくここでゆっくりしていくつもりのようで、玉藻は胸の谷間(!?)から煙管を出して妖力で火を付けると、大量の煙を吐き出した。


(そういえば、初めて会った時も持ってたっけ)


 何となく煙管を見つめていると、玉藻がその視線に気付いた。


「気になるん?」

「身の回りに吸っている人がいないもので」


 巫女を務めるのは歳若い少女ばかり、咲耶姫と散瑠姫は煙の臭いを好まず、小雪は煙草に使う金があるなら(冷良に着せる)服を買う。何だかんだで煙草とは縁遠い人生だ。

 とはいえ、全く意識したことが無いと言えば嘘になる。

 何故だか分からないが、煙管をたずさえる男は絵になる。喫煙そのものに興味が無くとも、男らしさを引き立てる小道具として持っておいた方がいいかもとはよく思っていたのだ。

 特に、玉藻が持つそれはよくよく見れば細かく優美な模様が彫られており、大きく主張はせずとも持ち主の気品を引き立てるのに一役買っている。もしも将来煙管を手に入れることがあるなら、こんな物を持ちたいものだ。


「凄く……良いと思います」

「ふふ、ええ目持っとるやん。この煙管はうちの戦利品の一つなんよ」

「戦利品?」

「贈り物でうちの気を引こうとした男はぎょうさんおったからなぁ」


 綺麗に見えた煙管が途端に生々しいものに。彼女の話はこんなのばっかり。


「この煙管をくれた男は、その中でも一際あほやったわ。身の程は弁えず、自分勝手で、足りひん頭から回りさせて、あっちこっち右往左往して、挙句の果てに一番大事にしとったもんをだまし取られた。ほんま、滑稽こっけいやったわ」


 哀れな。煙管の元の持ち主だったらしい男も、まさか熱を上げた女性がこんな打算と欲に塗れた妖だとは思いもしなかっただろう。


(女性不審になりそう……)


 玉藻が煙管の口元を吸い、一息。黙ってさえいればその所作はとても様になっている。煙を眺めているようでどこも見ていない、今ではない何時かに思いをせる表情はどことなく神秘的で、何も知らない男なら手を伸ばさずにはいられないだろう。

 いや、例え彼女の内面を知っていたとしても、多少は気を引かれてしまう。

 ころころと変わる姿、そのどれが本物なのか、あるいはまだ隠している一面があるのか。探っても探っても尽きない謎はまるで無限に広がる玩具箱のようで。

 だからこそ、いつの時代も男という生き物は女に振り回されるのかもしれない。

 冒険と探求が嫌いな男などいないのだから。




 なーんて感慨に浸っていたのも束の間。

 そのまま成り行きで玉藻と共に城へ戻ったところ、今一番会いたくない相手と遭遇してしまった。


「おっ?」

(げ……)


 流石に玉藻の時と同じてつを踏むことは無かったが、心情としては今すぐに逃げ出したい気分だった。


「何だ何だ、妙な組み合わせじゃねえか。もしかしておめぇ九尾のにまで喧嘩売りやがったのか?」

「い、いえぇ、そういうわけでは……」


 無礼を働いたという意味では同じかもしれないが。というか、この言い草だとやはり崇徳は冷良から喧嘩を売られたと認識しているのか。


「あんたと一緒にすなや。うちは気晴らしに付き合わせただけや」

「なんだ、何か気に入らねえことでもあったのか?」


 少なくともこの男に、地震の被害を把握しておくという発想は無いらしい。

 玉藻が傍にいる冷良にしか分からない程度に小さく溜息を吐いた。


「大したことやあらへんよ、あんたが気にすることやない」

「そうか。まあそっちはどうでもいいんだ、喜べ九尾の、今日は宴会だぜ」

「あぁ……そういえば言うとったなぁ……悪いけどうちは止めとく、やることあるさかいな」

「はぁ!? おいおいどうしたんだよ九尾の、宴会だぞ宴会! 大量の美味い酒と食い物! それ以上に大事なことなんてこの世にあるかよ!?」

「うちは三度の飯より他人転がす方が好きや」


 それはそれでどうなのか。


「前の宴会には出てたじゃねえか!」

「客人をもてなす必要があったさかいな。今回は無意味や」

「あぁん!?」

「別におちょくってへんって。楽しむならあんただけにしてって話や。とにかくうちは宴会には出ん、他当たってや」


 すげなく断り、話はこれで終わりとばかりに歩き出す。その背中に崇徳は不満たらたら顔で悪態をついた。


「ちっ、つまんねえ奴になっちまったなぁおい。しゃーねー、良い子ちゃんばっかりで盛り上がりには欠けるが、客人でも捕まえてくるか」

「そうそう、言い忘れとったけど、しばらく調査隊にちょっかいかけるんは止めときいや」

「あぁ!? どうしてそこまでてめぇに指図されなきゃなんねーんだよ!?」

「近頃の異常は霊脈が関わってる可能性が高い。さっきの地震もある、こうなったら調査隊には気張ってもらわんと。重役と顔を合わして疲れさせてる場合とちゃうねん」

「訳わかんねえこと言ってんじゃねえよ! 宴会ってなぁいいことだろ!? 俺様は楽しい、人間も楽しい、それで良いじゃねえか!」


 頭が痛そうに額を押さえる玉藻。その目が冷良を捉えた。

 嫌な予感を覚えて逃げ出そうとした時にはもう遅い。両脇に手を入れられ、猫か何かのように持ち上げられる。


「女神と巫女なら暇やろうし、誘ってみたらどない? この娘とは積もる話もあるみたいやし」

「……っ! ……っ!」


 無い、全く無い、お断り。

 必死に主張するも、既にこの身は哀れな人身御供。


「へぇ? そいつぁ悪くねえ」


 崇徳が乗り気になった時点で、もう逃げ場は無くなっているのであった。

 その後、再び崇徳との宴会に参加した幹奈が胃を痛めたのは言うまでもない。食べ過ぎという意味ではなく、精神的な意味で。


「な・に・を! やっているのですかあなたはぁああああああああ!?」


 なお、一番の加害者は多分冷良だ。

 地獄の宴会が終わってようやく解放された冷良は、当然のごとく詰め寄ってきた幹奈に今日あった出来事を説明した。内容が濃すぎるので要点から。

 すなわち、『崇徳に喧嘩を売った』、『玉藻に女が好きだと思われ目を付けられた』、と。

 ……そりゃあ、襟首を掴んで振り回したくもなるだろう。


「ど、どうしましょう……どうしましょう……っ」


 紅は何故か真っ赤になった頬を押さえて見悶えていた。

 分からない、今日はもう考えるのも疲れた。ひとまずは明日からということで。

 世界が揺れる。

 ぐわんぐわん。


    ◆


 妖の都に君臨する三体の妖は城に自分の個室を持っている。持ち主なのだから当たり前といえば当たり前なのだが、崇徳も酒呑童子も寝る場所すら頓着しない粗野者で殆ど機能していない。いや、正確に言えば崇徳は活用している――弱者から巻き上げた物を放り込んでおく倉庫として。

 つまるところ、自室をまともに『部屋』として使っているのは玉藻だけという訳だ。


「……」


 こだわり抜いたみやびな自室で机に向き合う玉藻は、一心不乱で巻物に文字をつづっていた。その背後は大量の巻物で散らかり放題。しかも全て開きっぱなしで、都の機密が記された中身は丸見え。

 ――よくある光景だ。妖で内容に興味を抱く、いや理解出来る者すらほぼ皆無なのだ、情報漏洩を警戒するだけ神経の無駄使いというものである。

 まあ、花の都からやって来た調査隊が滞在してい間は多少気にしておく必要があるかもしれないが、今の彼女は予定が詰まっている。溜まった仕事は早急に終わらせたいというのが実情だ。

 都の周辺一帯を襲った大地震。この先やるべき仕事が山積みになるのは目に見えているのだから。

 崇徳? 酒呑童子? あの二人がこうした細々とした作業に向いていないのは、長い付き合いである玉藻がよく知っていた。

 やれる者がをやっている、ただそれだけの話。


「ふぅ……」


 最低限残しておくべき情報を書き記し、ようやく筆を置く。顔を上げると散らかった部屋の惨状が目に入る訳だが、そこでうんざりするでもなく指を一振り。すると散乱していた巻物たちが意思を持っているかのように動き、元あった場所へ収まってしまった。

 神通力。本来は神が持つ力とされ、妖で有しているのはごく一部。酒呑童子さえこんな芸当は真似できない。

 やろうと思えば自然さえ掌握することも出来る神通力は、まさしく強大な妖であることの証。

 しかし、玉藻がこれを持っていて良かったと思うのは、決まってこうした雑事をあっという間に片付けてしまった時だ。


「あーおかし」


 立ち上がって自室を後にする。

 書類仕事に集中していて気付かなかったが、外は既に夜のとばりが降りようとしている。宴会はもう終わったのだろう、崇徳の上機嫌な馬鹿笑いは聞こえない。押し付けた側が言うのも何だが、あの傍若無人で自己中な男に付き合わされる女神や巫女たちは何とも災難なことだ。

 そんなことをつらつら考えていると、座敷の障子がゆっくりと開かれ、誰かが廊下に出てきた。

 小間使いの人間だ。見覚えはある、名前を思い出そうとして――すぐに諦めた。彼女からすれば人間の小間使いなんてその程度のものである。

 ただ、用件はあった。


「ちょい、そこの」

「ひ……っ」


 幽霊にでも遭遇したような反応だ。まあ、現実的な危険がある分幽霊の方がましかもしれないが。


「あんた、最近よう見かけるな?」

「は、傍助と申します。半年ほど前から奉公させていただいております」

「その痣は?」


 傍助と名乗った小間使いの瞼は紫に変色していた。痣というよりは、内出血だ。


「ええと……宴会の最中、崇徳様に芸を披露しろと命令されたのですが、上手くお応えすることが出来ず……」

「またあいつか。ほんまに仕方のあらへんやっちゃなぁ」


 頬に手を当てて溜息を吐く。小間使いの痛々しい怪我に思う所は無いが、崇徳の短気で堪え性のない気質には辟易する。

 玉藻は懐から小さな巾着袋を取り出し、中身の小さな丸薬をつまみ上げた。


「口開けぇ」

「え?」


 指示に従ったのではなく疑問の声を上げただけだが、口は開いたのでそこへ向かって丸薬を弾く。正確に喉元を狙ったそれは、小間使いが異常を察知した瞬間に飲み込まれてしまった。


「痛み止めや。後はしっかり冷やしといたらすぐ良うなる」

「は? え……?」

「何や、妖から施し受けるんは嫌かいな?」

「め、滅相もございません! この傍助、あなた様からのご恩は忘れません!」

「さよけ」


 土下座までして感謝の意を示すことは、ここ妖の都では不思議ではない。妖、それも都の頂点に立つ者が弱い人間に施しを授けるなど、本来は決してありえないことだ。

 ――当然、ありえないことが起こるにはそれなりの裏があるわけだが。


「ほ・ん・な・ら、一つだけ頼まれてくれへん?」

「あ……わ……」


 今更ながらに、小間使いの男は己が受けた施しの重さを噛みしめ始めた。


「そーんな怯えんでもえぇよぉ、別に取って食うつもりは無いさかい」


 比喩ではなく文字通りの意味で。


「うちな、明日から何日か都を留守にせなあかんのよ。けど、無下に出来ん客がおるのに崇徳を野放しにするんは流石のうちも不安や。せやさかい……」


 玉藻が手をぐっと握ってすぐに開くと、何も無かった手のひらに紙でできた簡素な人形が現れた。


「うちの尻尾の毛を変化させた人形や。崇徳がもし何かやらかそうとしたら、これを破って欲しいんよ。それでうちに異変が伝わるようなっとる。あんたは最近崇徳に目ぇ付けられとるみたいやし打ってつけやわ――やってくれはる?」


 頷く以外の選択肢など、単なる人間の小間使いには与えられていなかった。例え押し売られた恩だとしても。 

 哀れになるくらい全身を震わせ、真っ青になった顔を何度も首を縦に振る小間使いに、玉藻は満足げに頷いた。


「よろしい。ほな、もう行ってええよ」

「は、はぃ~!」


 ……這って逃げるほど恐ろしかったらしい。

 小間使いの姿が曲がり角の向こうに消え、一人になった玉藻は小さく息を吐く。


「……こんなもんかいな」


 言うことを聞かせるだけなら普通に指示しておけばこと足りる。わざわざ貸しを作って脅しつける必要もない。

 ただ、精神的に追い詰めた者はとにかく必死で愚直になる。今回はそれくらいの即応性が欲しい。抑える者のいない崇徳は何をしでかすか分からないのだから。

 今日中にやるべきことを終えた玉藻は、何とはなしに窓から都の景色を眺める。

 既に夜の帳が降りようとしているにも関わらず、道行く住民たちの姿は大して減っていない。近頃は多様化しているとはいえ、元々夜とは妖たちの領域なのだからさもありなん。むしろこれからが本番と言ってもいいだろう。

 明かりのついた個性ある提灯が薄暗闇のあちこちで浮かび上がり、昼間とは全く違う風情を見せる。

 妖の都は暴力が支配する、粗野で乱雑な都だ。

 ――それでもなお、色とりどりの光が花のように咲き乱れるこの光景は、掛け値なしに美しかった。

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