Case3 Alcoholic modern pentathlon

Alcoholic modern pentathlon 1

終業時刻とともに、魔法取締係の刑事たちが一斉に武道場になだれ込む。

「オラ急げ!始めんぞ!」

「負けへんでぇ」

「うっさい、ぶっ潰したるわ」

血の気の多いその様子を見た、受付にいる帰り支度をしていた職員が近くの警察官に尋ねる。

「あれ?今って、武道特練とかって訳じゃないですよね?」

受付からすぐ傍の、地下の武道場に伸びる階段の出入り口から、剣道特有の奇声のような打ち込み声が早くも遠くこだまする。

「違うはずやけどなあ・・・・・・えらい皆元気ええけど」

そして、その質問を受けた当の警察官もまた、首を傾げる。


やおらに響く、踏み込みの爆発音と竹刀同士の発する炸裂音と、魔法取締係の刑事たちの声。

「なんだかんだ、未決が割とあるとか言ってたんやけどなあ・・・・・・」

受付で2人が揃って疑問符を頭に浮かべている頃、武道場では勢いそのままに、新たな一本勝負が始まった。


話は数日前に遡る。

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