私のお仕事は異世界転生者の取り締まり!
具丼
第1話 ~早速ピンチ!?~
「えー、今日から新しくエッジ部隊に任命されたクローリー君だ。種族はエルフ、戦闘は前線向きの高火力短詠唱を得意とする。魔力量は1070だ。質問は? 無いならクローリー君、自己紹介をして早速仕事に取り掛かろう。詳しいことは先輩方に教わりなさい。何かあったら僕に相談してください。それでは」
そう言うと上官は部屋を出てしまった。
あ、あ、挨拶をしなきゃ......
「クローリー・ルベラルヒルです! 出身はラルナヒル村です。志望動機は......」
そこで私は気付いた。誰も話を聞いてない!私の前に居る熊の獣人らしき青年は手元の資料を熱心に見つめているし、その奥に座っている2人の兄弟? らしき
私何かやらかしちゃったぁー!?
そこでようやく強面のドワーフが言った。
「お嬢ちゃん......」
私は身構えた。一体何を言われるんだろうぅ。
「ようこそエッジ部隊へ! 歓迎するよ! その勇気に賞賛を! 」
そう言うと他の皆も顔を上げ
「「「「賞賛を! 」」」」
わけも分からず混乱していると人間の2人が話しかけてきた。
「怖がらせてごめんねー! 新人君を怖がらせてみたら面白いかなぁって思ってついやっちゃった! 」
「ごめんね! 思った以上にビビってるからつい! 僕の名前は空! 僕がお兄ちゃんで弟の名前は」
「太陽だよ! 僕達は2人とも異世界転生者だよ! お姉ちゃんこれからよろしくね! 」
勢いに流されるまま私は2人の話を聞いていると獣人の青年が
「コラ! 空! 太陽! クローリーがわけわからんってなってるだろ! クローリー! 俺の名前はヲズベルト! 熊の獣人だ! これからよろしくな! 」
「ヲズベルト余計クローリーが混乱しておるだろう。クローリー、ハイエルフのラプレジルトといいます。これから長い間よろしくお願いしますね」
そこでなんとか私は会話に食いついた。
「あのっ、ラプレジルト様っ! 貴方は出身は......」
「そうですよ、貴方と同じラルナヒル村です。歳は貴方とは3世代ほど離れていますがね」
昔、村で聞いたことがある。1人で異世界転生者に匹敵する力を持つハイエルフがこの村には居たと。このお方だったのかぁあ!
「クローリー、様付けなどはやめてくださいね。ここでは皆平等ですよ」
「はいっ!了解ですラプレジルトさ、さん、!」
ラプレジルト様はまるで幼子を見るようににっこりと笑われた。はわぁああああ。と動悸を荒くしているとドワーフが言った。
「クローリー、ワシの名はドルエムだ。皆からはドムなどと呼ばれておる。よろしく。怯えさせてしまい済まなかったな、空と太陽が提案したんだが......つい乗ってしまったんじゃ。堪忍しておくれ」
「私は止めたぞドム」
ラプレジルトさんは少し怒気を含んだ声で言った。
「だって、す、すまんかったワシが悪かった」
ラプレジルトさんに睨まれたドルエムさんはまるで蛇に睨まれた蛙のようだった。
「オホンっ! ひとまずこれで新人君の入隊式は済んだ。今から突然だが実践を行う。またその途中に色々と説明するから新人君は聞き逃さんようにな」
「えっ! もう実践ですか!?」
「大蛇の森で異世界転生者が産まれたとの通報があった。まだ現地の者と交戦しておらんらしいが、事態は一刻を争うかもしれんからな。歓迎会はそれが終わったらじゃ」
「りょ、了解しました! 」
故郷のお母さん、怖いです。けど私頑張ります!
私のお仕事は異世界転生者の取り締まり! 具丼 @788888tako
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