北方先生を知る きっかけ

80年代当時、多くの若者が読んでいた

ファッション・カルチャー情報誌『ホットドックプレス』。


北方先生は、その中で『試みの地平線』という

人生相談コーナーを連載していました。

私が北方先生を知るきっかけでした。


悩みを抱えた若者達の相談に対し、男臭く骨太な回答が人気でした。

「 ソープへ行け! 」という名言が有名ですね(笑)



一体どんな小説を書いてるのだろう?


書店に並んでる文庫本の中から、

タイトルに惹かれ、手にしたのが

この『 逃がれの街 』でした。

元々、読書家でもなく

ハードボイルドというジャンルを読むのも初めてでした。



高校生で寮生活という、制約が多く閉塞的な生活から

逃れたいという願望から、無意識に選んだのだと思います。


主人公が、先は破滅の道しかなくとも

真っ直ぐにぶつかって、進んでゆく物語に

衝撃と感銘、そして自由へ逃れたいという

願望と共鳴し、何度も繰り返し読みました。



その後、北方先生の小説を

本棚の横幅一杯、埋まるくらい読み漁り

合わせてエッセイも読みました。

エッセイの中に書かれていた、各作品のエピソードや

小説を書く手法を解説したものが

今の私の執筆のベースになっています。



「 愛読書は何か?」と問われると

私の原点であり、思い入れの強さと込められた熱量から、この作品しかないと未だに思います。




私は感想や書評が苦手で

この作品を紹介する事を、ためらっていました。


私など、たかが「 カクヨムの素人書き手 」でしかありませんが

いつか、この作品について触れなくてはいけない、という

不思議な義務感をずっと抱えてもいました。



大して面白くはならないかも知れませんが

この『 逃がれの街 』についての感想を書いていきたいと思います。


テーマは

『 作者が込めた想いが作品の熱量を決める 』

です。

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