あなたが、思うより、ずっと、

@kotobuki-rin

第1話

目の前でまた、ひとつの命が、消えようとしている。まだ十代半ばだろうか、車に轢かれて顔は、原型をとどめては、いなかったが、制服らしきスカートから折れて曲がった足は、張りがあり、飛び散った血も弾くほどの滑らかさだ。轢かれて身動きのできない体は、電気を流されたように、ピクピク痙攣しながら、小刻みに全身を、震わしているかろうじて、意識のある彼女の瞳が私を捉えて言う『まだ、死にたくないもっと、生きていたい』そんな彼女に私は「何のために、今を生きてるのやっと死ねるのに、今生き残ってもつらい未来しかないのに、それでも今を、生きていたい?」

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