戦争と政治

「結構やられたねぇ...」

カイラはユダに触りながらそうつげる。

「整備手伝いましょうか?」

エイジは自分のせいで余計な仕事を増やしてしまったと思いそうつげる。

「気になさんな!これはメカニックの仕事さ、それにRWの修理なんてめったに出きるもんじゃねぇ!私は嬉しいよ!」

カイラは笑顔でそうつげる。

本当に嬉しそうだ。

「ありがとうございます!カイラさん!今度ご飯奢りますよ!」

「ありがとよエイジドーナツ奢ってくれよな!もう今日は遅いんだ。休みな!」

「はいありがとうございます!お先に失礼します!」

エイジは走って去っていく。 

「気遣いが出来るいい子じゃないか。息子にも見習ってほしいもんさね」

カイラは故郷の息子の事を思いながら作業をする。


「奴さんしかけて来ませんね。」

ウラン少尉は何故か仕掛けてこない敵に不信感を感じていた。何か大きな作戦でも練っているのではないかと。

「ウラン少尉、不安なのも分かるが休みたまえ。肝心な戦闘の時に寝不足で撃沈されました。ではいかんからな」

「そうですね艦長。休ませてもらいます。何かあったら起こしてくれよなレイ!」

「何で私が...」

「どうせ起こして貰うなら美人の方がいいからな!」

「何!?私が美人じゃないって言いたいわけ!?」

エルラとウランは何時ものような痴話喧嘩をする。

「この痴話喧嘩もいつまで続くか...」

艦長は小さく声を漏らす。

この船の戦力はユダと戦車隊しかいない。

もしも敵が多くの数を投入してきたらと思うと冷や汗がでる。

(本部に増援を要請しているがまだ返事はない。本部は我々を捨てゴマにするきなのか?)

そんな考えすら頭によぎる。

そんな状況だ。

「神よ...どうか我が艦に幸福を」

こんな時代になっても神に祈る自分に嫌気がさすが今はそんなことしか出来ない。祈りでクルーの命が救われるならいくらでも祈ろう。



「何故!追撃隊を出させてくれないのですか!大佐!?」

俺は行きなり出された待機命令に納得が行かず大佐に問い詰めていた。

「その近くの国、ジャランは今我々と友好的な関係を築こうしている国家なのだ中尉。そんな時に戦闘を起こせばどうなるか分からんわけではあるまい?」

「そんな政治的な理由な...」

俺は怒りを何とか抑えつけそうつげる。

私は部下を奴等にやられている。

速く仇を撃ちたくて仕方がなかった。

「政治は大事だよ中尉。戦争に勝っても政治がちゃんと出来ていなければ国は滅びてしまう。

そんな事わかっているだろ中尉?」

「分かりますが敵が届く範囲にいるのに見逃せと言うのはあまりに...」

「分かってくれ中尉。これも苦渋の決断だ。」

嘘だ。噂によると大佐はジャランの政治家から多くの賄賂を貰っていると聞く。丸め込まれたのだろう。

これだからあの男は...


「追撃は出せない!?ラガンの仇を見逃せと!?」

「あぁそうだ、すまない。」

拳を握りしめながら部下にそうつげる。

「分かり..ました...ラガンすまない...」

私は大佐の賄賂のために踊らされているこんな自分に嫌気がさす。

「すまんラガン!この仇は必ず!」


「完成したぞ!!我が国のRWが!!」

戦争は激化していく。
















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ユダとエイジの戦争 猫カイト @nekokaito

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