第21話異動辞令は突然に

末っ子が高校入学して帰る時間が遅くなってしまった

午後4時から学校が始まって4時間ある日は必然的に8時過ぎまで

仕事は6時で上がれるから一旦途中で待っている次女を連れて家に帰りすぐ迎えに行くを1ヶ月やってみたがさすがにガソリン代がやばくて高校の近くで時間をつぶす事にした

次女は自転車通学を早々にやめてしまったので朝学校の近くでおろして帰りは学校近くのコンビニ(とは言っても1キロある)で待ってくれていた


まだ平日週に2日休みがあるので彼には残りの3日送迎をお願いして土曜日に彼の家に行ってまったり過ごして帰るのがルーティンみたいになってしまった


どうしても無理だと言う時は休憩時間をずらして迎えに帰った


1時間ではちょっと厳しかったけど普段サービス残業してるからそこは大目に見てもらって💦


そんなバタバタの日々の中突然の辞令

配送の方へ行ってくれって?

それも明後日からって

なんなのそれは‼️



配属先は学校や老人ホームの給食施設に食材の配達をする部署だった

ミッション車は運転できるからいいとして週休2日の休みが日、祝のみの休みになった

今までは週2日私が娘の送迎ができていたのができなくなった

彼には申し訳ないが全面的にお願いすることに

なんだかんだと毎日迎えに行ってくれた


仕事にもずいぶん慣れた頃

父が突然歩けなくなった

慌てて救急車を呼び病院へ

肺炎も起こしているからと緊急入院した

次の日入院で必要なものを準備して母と病院へ

落ち着いていたけど不満そうだ

食事が誤嚥を防ぐためにドロドロだったからだ

残したゼリーを私に渡し

「食べていいよ」と

父さんこれは高カロリー高栄養の補助食だから私が食べちゃいけないんだよ💦


2日後家に帰らせろと暴れだしたらしく病院から電話がかかってきた

父と話せるかと聞くと父の所へ受話器を持って行ってくれたらしく父と話せた

「なんで暴れてるの?」

「こいつらがワシを帰らせないから」

「お父さん歩ける?歩けないのにどうやって帰るの?何も出来ないじゃない。あるけるようになったら帰れるからそれまでちゃんと病気を治そうね」

「すみません。ご迷惑をおかけしました。」

そう言って電話を切った

次の日病院へ顔を出すと父は大人しく寝ていた

拘束されたらしい

仕方ないこととはいえ辛かった

立つリハビリも始めたらしい

隣のおじさんがそう教えてくれた

少ない休憩時間の合間に顔を出すだけだからバタバタと忙しい

週に1回母を病院へ連れていったり尿とりパットやオムツを買って持っていったりとなかなか職場から近いとはいえなかなか辛い

7月に入って熱が下がらないからと検査してもらうとすい臓がんが見つかった

手術は難しい場所だと言われ余命宣告もされた

それから父の容態は坂を転がるように悪くなる一方で1週間後にはご飯を食べれなくなり行ってもあまり反応をしなくなった

その姿を見るのが辛くてなかなか足が運べなくなった私にその1週間後病院から連絡が入る

『昏睡状態が続いてます。今のうちに会わせたい方にご連絡をしてください。個室をご用意しますのでそちらに移動していただきます。家族の方の付き添いができます』

『わかりました。家族で交代で付き添います』


まず姉と妹と弟に連絡する

一日目は姉が付き添ってくれることになった

次の日ちょうど休みなので私が病院へ行ってそのまま姉が私の車で家に帰ることになった(姉は父が入院する1週間前実家に帰ってきていた)

その夜は花火大会がある日で病院の窓から打ち上げ花火がかすかに見える

呼吸器に繋がった父の酸素の音が聞こえる病室

簡易ベットの上で寝ようとするのだがなかなか寝れない

朝方ウトウトしていたら弟が来てくれた

『姉ちゃん今日は交代するよ』

『ありがとう。ごめんね💦心配かけて』

『父さん任せっきりでごめんな』

『ううん』

『嫁さんが姉ちゃんにってこれ食ってきなよ』

袋を受け取ってホールの休憩所に行く

とりあえず姉が来るまでは家に帰れないしと朝ごはんを食べることに

彼にも電話しなきゃ










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