第10話予期せぬ出来事の連発
8月本当ならお盆のかきいれ時だが仕入れができないからと連休の前日
親戚に不幸があったため父と葬儀に参列した
夜には子供たちが通う学校の地区で夏祭りがある為それに行く予定になっていた
葬儀に参列して帰って一息入れていた時
弟から電話がかかってきた
「知佳が車にはねられて今病院に運ばれ
た」
「意識が無くて」
慌てて病院に行くと集中治療室に入っていたが
「脳死状態だからいつどうなるかわからない」って弟も義妹も泣いていた
顔が腫れてあの可愛らしい姪っ子とはとても思えなかった
それから1週間後姪っ子は息を引き取った
葬儀まで弟の家で家事の手伝いなどをしていた
彼にも一応事の次第を伝えて落ち着くまで会えないと言っておいた
暑い中での葬儀も無事に終わり
いつもどうりの生活に戻った
はずだったのに私にはある異変があった
毎月来ていた月のものが来ないのだ
旦那と別れてからストレスが無くなったのか毎月キチンときてたのに
慌てた
だって彼はキチンと避妊具を使ってくれてたから
(えっ⁉️どうして?)
中出しは絶対にしてないはずなのに
もう一週間待って来ないようなら病院行かなきゃ
1週間後休みを貰って病院へ行った私は
「妊娠してますね」と告げられる
「ただまだ胎胞が確認できないからまた来週来てください」とも言われた
「もしもし話したいことが有るので会えますか?」
「良いよ。じゃいつもの所で」
いつものように彼の車に乗り込む
「大変だったね、大丈夫?」
「…うん」
「?何かあった?」
「生理が来なくて病院へ行ってきたの。妊娠してるって、でもまだはっきり分からないから来週もう1回行ってくる」
「えっ?誰の子⁉️」
「健輔さんの子」
「でもちゃんと避妊してたよ」
「ほかの人としてない」
「どうするの❓」
「来週行って相談してくるけど、堕ろしたい。今産むなんで言えない」
「ごめん。産んでくれって言ってあげれなくて」
「こちらこそごめんなさい」
次の週病院へ行ってちゃんと胎胞が着床していたのが確認できた
先生に聞かれた
「産まれますよね。予定日は来年の5月…」
先生が全て言い終わらないうちに
「先生産めないので堕ろしたいのですが」
先生の顔が曇った
「事情は色々あるとは思うのですが、もう一度ご主人と話してから決めてくださいね」
「彼とは結婚の約束もしていないですし、色々事情も話し合った上で決めたことなのでお願いします」
先生も事情をわかってくれたのか手術の予定日を立ててくれた
大きな病院の産婦人科だったので前日の午後入院して翌日手術その日の午後には退院していいそうだ
仕事は立ち仕事ということもあって1週間は休みを貰うことになった
入院の日は妹が病院に連れていってくれることになったが次の日の付き添いが必要だと言われ困ってしまった
彼に告げると午前中休みを取って付き添ってくれるらしい
書類も黙って記入してくれた
手術は無事終わった
半分ウトウトしている私の頭を撫でながら軽く口づけした彼
「ごめんなさい。迷惑かけて」
何も言わずにただただ髪を撫でる手が優しい
産みたいって言いたかった
貴方の子供だから育てたいって
でも私はまだ離婚した時の借金を返済している身だし、不便な田舎で車の免許も持っていないのは彼に迷惑をかけてしまうのが目に見えていた
それから1週間彼からなんの連絡もない
こちらから連絡しても素っ気ない
このままダメになるような関係だったのかな
ほんとに浮気してたって思ってるのかな
だったらちゃんと話してお別れしなきゃ
ダメだよね
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