GHOST×GIRL
@murota
第1話 朝比奈ヒナ恋の衝撃
役表
○
♡
☆
□
※ヒナ恋役は「セリフ(この中)」も読みます
※一般生徒たちの役は、ヒナ恋役以外の全員
♡ヒナ恋(モノローグ)
『皆さん初めまして、私は朝比奈 ヒナ恋。
この引っ越したばかりの小さな町【パンダ町の笹森学園】に転入する予定の、ごく普通の女子高生です。
苗字と名前にヒナが続いていることから、前の学校では【ヒナヒナ】という愛称で呼ばれていました。
そして今日は転校初日ということもあり、すごく緊張していました。
新しい生活に新しい通学路、新しいクラスメイト……こんな地味な私が馴染んでいけるのか、正直不安でいっぱいです。
考え事をしながらボーっと歩いていたからでしょう……そんな時、事件は起こりました。通学路での話です』
□飲酒の運転手
「どけぇぇぇえ、運転の邪魔だぁぁぁあ~~~!!」
♡ヒナ恋
「え!? きゃあッ!!」
□飲酒の運転手
「ヒック!! 前見て歩行しろボケぇぇえ~~~!!」
♡ヒナ恋(モノローグ)
『突然、すごい勢いで車が私の目の前を横切りました。
間一髪、後ろに尻もちをついたおかげで
私が左車線の歩道に立っていたにも関わらず、左から車が突っ込んで来るのはおかしいのです。
あの車の運転手は、明らかに異常でした』
○警官
「そこの車! 止まりなさーい!!
飲酒運転に、逆走の通行区分違反! 加えて100キロのスピード違反だぞぉ!
問答無用で免許停止だーー!! 速やかに止まりなさーい!!」
□飲酒の運転手
「ヒッヒッヒーーーヒック~ヒック~!!
こちとら会社をクビになってんだぁ! 飲まずにいられるかっつーのぉ!!
今さらポリ公にビビる俺様じゃね~ぜえぇぇ、ヒック~!!
おいクソガキも、どきなぁぁぁあ!!」
○囚次郎
「……ッ!」
♡ヒナ恋
「ああ!?」
♡ヒナ恋(モノローグ)
『そして車の進路上で、ちょうど反対車線へ歩道を渡っていた少年がいました。
少年も逆走している車に気づきましたが、まったく回避する素振りを見せないのです。
あのままだと間違いなく
私も運転手も警官もそう思いました。けれど――』
□飲酒の運転手
「ヒッヒッヒーーーヒック~!
ビビった奴が、真っ先に社会から
俺はもうビビんねえって決めだんだぁぁあ、テメエがどかねえならよぉ!!
俺の邪魔するってんなら、吹っ飛ばしてやるからなぁぁぁあ!!」
○囚次郎
「…………」
□飲酒の運転手
「テメエを跳ね飛ばして、俺は自由になるって決めたぜぇぇえ~~~!!
俺はマジにビビらねえ男だってのをぉ、俺をクビにした薄らハゲに証明してやるぅおおおーーー!!」
♡ヒナ恋
「危ないッ!!」
○囚次郎(溜息)
「…………」
♡ヒナ恋(モノローグ)
『その時です。突然、空気を破裂させたような音が響き、車から大量の火花が発生していました』
□飲酒の運転手
「―――なんだぁ!? ひ、ひぃぃぃい!?
ハンドルが、効かねえよぉ! なにがぁぁあッッぐはあ!?」
♡ヒナ恋
「えッ!?」
♡ヒナ恋
『そのまま車は、まるで約束されたハリウッド映画の演出のように、少年が立つ進路を急カーブして、壁に激突したのでした。
私はそのあまりの光景に、遅れてパトカーが車を取り囲んでいるのを、ただ、立ち尽くして見ていました……』
○警官
「――君、怪我は無いかい!?
そいつを取り押さえろ、いったい何が起こった……。
……ッ! なんだこれは……!!
車の左タイヤが2つとも、無くなっている……脱輪でもしたのか……」
□飲酒の運転手
「オゲェェ…………」
○囚次郎(小声)
「……チキンはどうやら、テメェの方だったみたいだな」
♡ヒナ恋
「…………」
♡ヒナ恋
『私は、この出来事をきっと忘れないでしょう。
私の地味で小さな悩みを吹き飛ばしたこの衝撃とは、これからも付き合っていくことになると、未来の私だけが知っているのです。
あの謎の少年との出来事は、間違いなく、私の運命を大きく変えるものになると……。
知っているのは……未来の朝比奈ヒナ恋だけなのです――』
―――
――
―
□担任
「――え~、それでは自己紹介をお願いしますね」
♡ヒナ恋
「は、はい! パンダ町に引っ越してきました、朝比奈ヒナ恋と言います! 皆さん、よろしくお願いします!
(き、緊張するぅぅ……)」
○☆□一般生徒たち
「「「よろしく~~~!」」」
□担任
「え~、それでは君の席は~~そうですね~~……
最後尾、右から2列目の、アソコね」
♡ヒナ恋
「は、はい……。
(一番後ろの席かぁ……ん?)」
○囚次郎(寝てる)
「……ZZZ」
♡ヒナ恋
「ッ……!
(この人、さっきの通学路の! それに、学校の机でなんて体制で寝てるの!
もしかして……ふ、不良の人なのかな……?)」
□男子生徒(ヒソヒソ声)
「……
♡女子生徒(ヒソヒソ声)
「かわいそ~~、あいつがいたら話しかけられないし~~」
○囚次郎
「――……ん、なに見てんだ?」
♡ヒナ恋
「え! あ、あのえと……。
(つい目を合わせてしまった……挨拶しないと!)
朝比奈ヒナ恋です! よ、よろしくね!」
○囚次郎
「ああ…………」
♡ヒナ恋
「えっとぉ……そうだ、貴方の名前は――」
☆ブサ美
「初めましてェ、転校生ちャん!
なに突っ立ってるのよォ、早く座りなさいってほォら!!」
♡ヒナ恋
「え!? ちょっと――」
☆ブサ美
「いいのいいのォ、自己紹介ちゃんと聞いてたわよォ、朝比奈ヒナ恋でしょ?
呼びずらいからアンタのこと~~、ヒナヒナってェ! 呼ばせてもらうわァ!
アタイは山房ブサ美ってーのォ、名前に【うつくしいの美】が入ってるのよォ、羨ましいでしょでもアンタの名前も悪くないわねェ、んまあ【恋でヒナコ】ってちょーっと子供っぽい気がするけどピュアなのは全~~~~然悪くないわァ!
よく見たらお顔もベリーキュートねェ!! アタイには敵わないけどォ!
……アタイたちってすごく似てるわねェ~!! 良いお友達になれそォ……」ニ-チャァア
♡ヒナ恋
「よ、ヨロシクね……。
(グイグイくるなぁ~……前の学校にはいなかったタイプだから、ちょっと戸惑う)」
□担任
「――そこ~、雑談は休み時間にしなさい~、授業を始めますよー」
☆ブサ美
「…………ッ(強烈な舌打ち)
ヒナヒナ~、引っ越して何も分からないでしょォ!
お昼休みに学校を案内してあげるわねェ!」
―――
――
―
♡ヒナ恋(モノローグ)
『それから昼休みがくるや否や、私はブサ美ちゃんに連れまわされ学校の施設を見て回りました。
外には菜園用の施設があったり、解放された屋上があったり、聞いたこともない部活動があったりと、この学園が自由奔放だということがよく分かりました。
何も知らない私にはとても新鮮で、案内してくれたブサ美ちゃんのことを変な人だな~と初対面で思ったことに、今では罪悪感を覚えています。
見た目や言動だけでその人の全てを判断するのは、良くないのかもしれません。
もしかしたらこの学園で、最初の友達になれるのではと……私は密かに思うのでした――』
☆ブサ美
「――最後にここがァ、食堂よォ!!」
♡ヒナ恋
「ここも、すごく広いところだねー」
☆ブサ美
「あったり前よォ、うちの生徒数なめんじゃないわよォ!
昼休みになると最初の20分は、まずここがバカ面の生徒でごった返すわァ!
まるでアリの行列ねェ、フヒフヒ!!
でもアタイの一番ムカムカするタイミングよォ、食べたいモノを前にして10秒以上も待たされるのはァ、恐ろしいことよォ……。
ここを最後に紹介したのも、そのためェ」
♡ヒナ恋
「確かに混んでるのは嫌だね……ブサ美ちゃんは食べるの好きなの?」
☆ブサ美
「ええェ!? ちょっとヒナヒナ~~!
人を食い意地張ってる女みたいに言わないでよォ、アンタってそゆとこあるのねェ!」バシバシ
♡ヒナ恋
「いたっ、ご、ゴメン……!
(地雷だったかな……)」
☆ブサ美
「フヒフヒ! いいのよォ、アンタって女が見えてきたわァ、面白いじゃないのォ、嫌いじゃないわよォ!!
いい、ヒナヒナ……信頼ってのはねェ、腹の内側を見せあって初めて生まれるものなのよォ……アタイはァ―――食うことが、自分の次に好きィ★」
♡ヒナ恋
「ブサ美ちゃん……」
☆ブサ美
「恥ずかしいこと言わせないでよもおォ!!
さっさと食堂いくわよォ、ヒナヒナ~~!」
―――
――
―
♡ヒナ恋
「うわー、食券の種類もいっぱいあるね……A、B、CDE……」
☆ブサ美
「キリよくZまであるわァ!
ウチは何かと自由な学校だけどォ、それもこれも今の生徒会があってこそなのォ!
この食券の数もォ、生徒会の発案で採用されたのよォ!
も~~~ホントベリーグッド!」
♡ヒナ恋
「へ~……。
(生徒会が学校のルールをまとめているってこと?
確かに行事は楽しそうだけれど、生徒に任せて大丈夫なのかなぁ)」
☆ブサ美
「ほぉらヒナヒナ! アンタはどれ食べるのォ!
アタイは一通り食べ尽くしてるしィ、アンタと同じ食券にするわァ。
……アッ! でも【Aのアジサイ定食】だけはオススメしないわよォ、あれは見た目が映えるだけで~、人間の食べ物じゃないものォ……最後のひと欠片まで泥と草の苦みがミスマッチしてたわァ……」
♡ヒナ恋
「それでも食べたんだ……。
え~~と、ん? この食券の横に表示されてる数字ってなに?」
☆ブサ美
「在庫の数量よォ。
アンタが指さしてるそのB、豚角煮定食の数字はァ、二。残り二個。ゼロになったらソールドアウト。まァ、この時間ではよくあることねェ……それにするのォ?
悪いけどォ、アタイは優柔不断な奴はキライよォ?」
♡ヒナ恋
「わ、分かった! 待たせてごめんね。じゃあこれに――」
○B定食の生徒
「あ、わりぃ! それもらうわ~!!」ポチッ
♡ヒナ恋
「あ!? え、ちょっと」
☆ブサ美
「ッ!!」
○B定食の生徒
「んだよ……睨むんじゃねーよ、悪かったって。
横から入ったのは悪かったけど俺もさ、今来たばっかでさ、律儀に並んでたら食べる時間無くなるんだよ、分かるだろー?
あんたらもさ、食券機の前でずーっとくっちゃべってるしさ~へへッ、お互い様ってことにしてくれるよな?」
♡ヒナ恋
「あ、うん……こちらこそ、ごめん」
○B定食の生徒
「へへ、あんがとさん。そんじゃ」
☆ブサ美(声にならない声)
「………………――――」ドドドドドド
♡ヒナ恋
「……ブサ美ちゃん?」
☆ブサ美
「――……ヒナヒナ。やっぱり食事はァ、自分のペースで自分の好きな定食を食べるのが一番よォ。
アタイは今ァ、そういう気分だわァ……B定食もらうわねェ、また教室で会いましょォ……」
♡ヒナ恋
「え……うん。また後で……。
(ブサ美ちゃん、どうしたんだろ。あ、時間もないし早く食券選ばなきゃ!
え~~~とッ)」
○囚次郎(指が重なる)
「……ッ!」
♡ヒナ恋(指が重なる)
「あ……ッ! ご、ごめんなさい!」
○囚次郎
「……いや」
♡ヒナ恋
「……ッ(ドキッ!)」
○囚次郎
「……A定食にするのか? やめといた方がいいぞ」
♡ヒナ恋
「えッ……でも、この時間じゃ他の食券もゼロになってるし(ドキッ!)」
○囚次郎
「……Zがまだ一個残ってる」
♡ヒナ恋
「あ……あなたに、譲ろっかなって(ドキッ!)
Aは、おいしくないんでしょ? 私がとるよ?(ドキッ!)」
○囚次郎
「…………じゃあ」ポチッ
♡ヒナ恋
「うん……私がAもらうね」
○囚次郎
「違げぇよ、これやる」
♡ヒナ恋
「え!?(ドキッ!)」
○囚次郎
「……転校初日に嫌な思い、したくねーだろ?
飯くらいマトモなの食え」
♡ヒナ恋
「でも!(ドキッ!)」
○囚次郎
「じゃあな――――」
♡ヒナ恋
「…………ッ。
(――あれ、私すごいドキドキしてた?
初対面の男の子なのに、神代くんのこと凄く気になる……なんで?)」
―――
――
―
○B定食の生徒
「ふんふ~ん……ん、あれ……俺の割りばしが無い?」
☆ブサ美
「――ヘイ、アンタァ……忘れものよォ」
○B定食の生徒
「え――ゴバァアガァァア!?」
☆ブサ美
「お箸を取り忘れるなんてェ、と~~んだお茶目ねェ~~~!
ダメよ人間ならァ、お箸かスプーン使って食べなきゃねェ~~!
角煮を指で食べるなんて薄汚ねぇ真似すんのはァ、猿か原始人だけよォ……そんな手垢塗れのお茶目な指を使うくらいならよォ、このアタイがッ食べさせてあげるわァ!!」
○B定食の生徒
「モガガァ、オエオエェェ!?」
☆ブサ美
「オイッ! 口に食い物入れて喋るんじゃねぇわよォッ!!!
アタイはァ!! 食事中にクチャクチャ喋るバカとォ、食券の列に割り込むお邪魔虫がァ!!大ッ嫌いなのよォオッ!!!」
○B定食の生徒
「オゴ、オゴ、オゴゴゴッッ!?」
☆ブサ美
「喋んなッつってんでしょうが豚野郎がァア!!
それとも耳クソが詰まってんならァ! この割りばしで目の裏の垢と一緒にほじくってあげましょうかァ!! アタイってベリ~~親切ねェエ!!」
○B定食の生徒
「オゴォォオオッッ!!」
☆ブサ美
「アンタは行儀が悪いのよォッ!! クソモブが出しゃばんなァアッ!!!」
○B定食の生徒(気絶)
「ゴブォォッッ!!」
☆ブサ美
「作戦が台無しよォ……アタイの友達計画を邪魔してくる障害にはァ、一切容赦しないわよォ! ほぉら白目剥いてもダァァ~~~メェ!
お口ちゃ~んと、広げなさいよォ……―――」
―――
――
―
□担任
「――……え~、では本日の授業は終了です。お疲れ様でした~~」
○☆□一般生徒たち
「「「おつした~~~」」」
♡ヒナ恋
「はぁ~~~……。
(結局……彼のことが気になって授業に集中できなかったなぁ。
後半の授業にはいなかったし……どこ行ったんだろう)」
☆ブサ美
「…………んふふ」
♡ヒナ恋
「う~ん…………。
(気が付けば彼のことばっかり考えてる……もしかして私、
☆ブサ美
「好きになっちゃったァ??」
♡ヒナ恋
「ふえ!? え、ブサ美ちゃん!?」
☆ブサ美
「フヒヒ! 授業終わってみ~んな帰っちゃったわよォ?
♡ヒナ恋
「ええええ! それはぁ……」
☆ブサ美
「アタイたちィ、もうマブダチでしょォ? 腹を見せ合った仲でしょォ!?
今さら隠し事はナシよォ……。
――
♡ヒナ恋
「ち、違うよぉ(ドキッ!)」
☆ブサ美
「何も知らないとでも思ってんのォ?
……食堂ではいい雰囲気だったじゃないのォ!
ずばりあの時ねェ!」
♡ヒナ恋
「だから、違うってぇ(ドキッ!)
(まただ、
☆ブサ美
「彼の普段はクールで一匹狼だけどォ、あの時アンタにだけ見せた優しい一面が忘れられないってぇわけよねェ!!」
♡ヒナ恋
「そうじゃないってぇ(ドキッ!)
(そうなの……? 私、そういうことなの!?)」
☆ブサ美
「乙女心にィ、燃料投下されたってことなのよねェエ!!」
♡ヒナ恋
「違うんだってぇ!(ドキッ!)(ドキッ!)
(このドキドキって、本当に――――)」
☆ブサ美
「何も違わねぇっつってんだろうがァァア、このメス豚ァァァア!!」
♡ヒナ恋
「ッッ!?」
☆ブサ美
「――……ハッ! や~~~んもう何よ冗談だってばァ、茶目っ気よォ~、ニチャァア!」
♡ヒナ恋
「……え、う、うん」
☆ブサ美
「とにかくゥ! アンタは、
それが事実なのォ!! 彼のこと思うとドッキドキするんじゃない?」
♡ヒナ恋
「……そうなの。私、ずっと
☆ブサ美
「きゃ~~~、もうウブ! ピュア!!
そういうことならァ、アタイにお任せよォ!
ベストフレンドのヒナヒナの悩みをォ、まるっと解決してあげるわァ!」
♡ヒナ恋
「べ、別に告白するつもりとかは無いからね!
少し気になるってだけだからね!」
☆ブサ美
「わ~~ってるわよォ! アタイだって野暮じゃないわァ!
それが恋かどうかを知るにはまずゥ、彼にもっと近づかないといけないわァ!
彼と仲良くなるのォ、全てはそこからよォ!」
♡ヒナ恋
「仲良くかあ……まあ、それなら。
じゃあ明日から話しかけてみようかな」
☆ブサ美
「テクニカルストップゥッ!! それはダメよォ!!」
♡ヒナ恋
「え、なんで?」
☆ブサ美
「彼に対するクラスの雰囲気でェ、ね、分からない?
……
♡ヒナ恋
「……そんなにヤバい人なの?
(そうは見えなかったんだけどな……)」
☆ブサ美
「アタイも詳しくは知んないけどォ、不良ってそういうもんじゃないのかしらァ……。
少なくともォ、人の目がある場所で
♡ヒナ恋
「そういうことだったんだ……じゃあ、どうしたら」
☆ブサ美
「――フヒヒ。いいアイディアがあるわァ!
彼と仲良くなれてェ、かつウブなアンタでも出来る簡単な方法ゥ!
これよオ!!」
♡ヒナ恋
「これ――手紙??」
☆ブサ美
「名付けてェ、ラブレターならぬフレンドレター!!
ここにアンタのピュアな気持ちを叩きつけてェ、彼と急接近するのォ!!」
♡ヒナ恋
「うーん……アイデアはいいと思うけど、こういうの書いたことないし」
☆ブサ美
「バッカバッカ! なんの為にこのアタイがついてんのよォ、アンタの熱い気持ちィ、このアタイが代弁して書いてあげるに決まってんじゃない!」
♡ヒナ恋
「え!? でも悪いよ~考えるのだけ手伝ってくれれば、あとは自分で――」
☆ブサ美
「甘いわァ~ヒナヒナ~。重要なのはファーストインパクト!
彼がアンタに興味を持ってくれないとォ、この計画は破綻するのよォ!
それにアンタは転校生で
アンタは彼の地雷を踏まない自身、あるのォ?」
♡ヒナ恋
「うーん…………そこまで言うんだったら。
ブサ美ちゃんに、お願いしようかなぁ……。
友達になりたいってことを、書いてくれるんだよね?」
☆ブサ美
「もっちろんよォ! アタイに任せればァ、全てうまくいくわァ!
今すぐ書くから少し待っててェ!!」
♡ヒナ恋
「…………(大丈夫、だよね――)」
―――
――
―
☆ブサ美
「――見つけたわァ、ヒナヒナ!!
♡ヒナ恋
「うん! ブサ美ちゃん……ここまで色々やってくれてありがとう」
☆ブサ美
「気にすることないわよォ、アタイたちは親友なんだからァ!!」
♡ヒナ恋
「この手紙の中は……見ちゃダメなんだっけ?」
☆ブサ美
「………………当たり前よォ、アンタは相手に贈り物するときィ、せっかく綺麗に包装してくれた品物を無残にもビリビリに破くつもりなのォ?
……嘘よォシンプルにアタイが恥ずかしいだけフヒヒヒ!
でもアンタの気持ちを詰め込んで書いたつもりよォ!
心配せず行きなさいなァ!!」
♡ヒナ恋
「分かった……本当にありがとう! 行ってくるね!!」タッタッタ
☆ブサ美(笑顔)
「…。
……。
………。
…………むふ。
……………むふふ。
…………………ふひひひ。
……………………ニ~~チャァァァア」
―――
――
―
♡ヒナ恋
「――……ッ!(あ、ほんとにいた!)」
○囚次郎(寝てる)
「……ZZZ」
♡ヒナ恋
「ッ……(ドキッ!)」
○囚次郎(寝てる)
「んん……」
♡ヒナ恋
「……寝顔、綺麗(ドキッ!ドキッ!)」
○囚次郎(寝てる)
「……ZZZ」
♡ヒナ恋
「……どうやって渡そう、一度起こそうかな~(ドキッドキッドキッ!)
(やっぱり高鳴りが止まらない……
○囚次郎
「……」
♡ヒナ恋
「……(こんな……)
(ドキッドキッドキッドキッ!)」
○囚次郎
「ん……ああ?」
♡ヒナ恋
「はッ!!
あ、起こしちゃった? ごめんね……。
(ドキッドキッドキッドキッドキッドキッ!)」
○囚次郎
「……オイ、お前」
♡ヒナ恋
「あああの! 渡したいものがあって……。
――ッ!?(アレ、そういえばこの手紙には、名前書いてあるのかな?)」
○囚次郎
「……ッ!」
♡ヒナ恋
「あの……えっと!
(返事を今すぐ聞くのもあれだし、手紙を渡すだけになったら、名前は絶対に必要だよね……私の手紙なんだもん! そうだ、それだけは確認しないとッ!)
――ごめんなさい用事思い出した!! 戻ってくるから、少しだけ待ってて!!」
○囚次郎
「オイ! 待てッ!!」
―――
――
―
♡ヒナ恋
「――………はぁはぁ。勢いでトイレに籠っちゃったけど……。
はぁ~~~(名前のことも気にかかったけど、たぶんそれは言い訳だ。緊張しすぎて、私は逃げたんだ。この意気地なし~~~)」
♡ヒナ恋
「…………名前、ちゃんと書いてるかな。
ブサ美ちゃんごめん!破くわけじゃないし、ほんの少し、見るだけだから……!
(実のところ、ブサ美ちゃんが何を書いてるのかも知りたい気持ちがあるし――)」
♡ヒナ恋
「―――――――え」
☆手紙の内容(全部読まなくてもいい)
『嫌い』
『嫌い嫌い』
『嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い嫌い』
『大嫌い大嫌い大嫌い大嫌い大嫌い大嫌い大嫌い』
『憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い憎い許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さない許さないクソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎クソ野郎くたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれくたばれ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ消え失せろ必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず必ず オ マ エ を――――』
♡ヒナ恋
「――な……な……ななぁ……」
☆手紙の内容
『必 ず 殺 し て や る !!!!』
♡ヒナ恋
「何よこれぇぇぇぇぇえ――――ッ!?」
☆ブサ美
「――――ヒナヒナァァァァァァアアアアアアア!!!!」
♡ヒナ恋
「ッッ!? ブサ美ちゃん、の、声――」
☆ブサ美
「……ダメよォ~~~ヒナヒナァア~~~」
♡ヒナ恋(息を殺す)
「はぁ……はぁ……!」
□??
『ドキッ、ドキッ、ドキッ』
☆ブサ美
「見てはならないものをォォ~~!
アンタは見る必要がなかったものをォォォ~~!!
知ってはならなかったことなのにィィィイ~~~~~!!」
♡ヒナ恋
「はぁ……はぁ……はぁ……!」
□??
『ドキッ、ドキッ、ドキッ、ドキッ、ドキッ、ドキッ』
☆ブサ美
「アンタはァア、気づいてはいけなかったのよォォォオ―――ッ!!」
♡ヒナ恋
「ッ!! 逃げないと――訳が分からないけどここから逃げないとッ……あ、アレ!? 手紙が、いつの間にか白紙に!?
どういうこと…………――ッッ!!」
☆ブサ美
「――これはァ、アタイのせいじゃないわァァ……」
□??
「――ドキッ!」
♡ヒナ恋
「ひぃ――」
☆ブサ美
「アタイは信じていたのにィ、アンタはその信頼を裏切ったァァ……」
□??
「…ドキッ!」「…ドキッ!」
「…ドキィッ!」
♡ヒナ恋
「いやぁ――」
☆ブサ美
「この結果はアタイのせいじゃないわァァ……アタイは忠告していたァ!
だからアンタ自身がァア!!アンタが招いた不幸よォォオ!!
これはァ、アンタが悪いんだからねェェェエ―――ッ!!
自業自得の結果なのよォォォオ――――ッ!!」
□??
「…ドキィッ!」 「…ドキィッ!」 「…ドキィッ!」
「…ドキィィッ!」 「…ドキィィイッ!」
□【エゴキューピッド】
「…ドッ――キィィィィイッ!」
♡ヒナ恋
「キャァァァア――――ッ!!」
☆ブサ美
「――発動してしまったならァ、もう止められないわァア!!
アタイの可愛い~~インクの弓天使【エゴキューピッド】はァァア!!
手紙の内容を必ず実行するために生まれたァ、パワーなのよォオ――ッ!!」
―――
――
―
♡ヒナ恋(モノローグ)
『――いったい何が起きたのか、最初から最後まで、私には理解することが出来ませんでした。人は異常な出来事に直面すると、考えることを忘れてしまうのでしょう。
動物と同じように……ただ本能に支配されて……』
□エゴキューピッド
「…ドッキィッ!」 「…ドキィッ!」 「…ドキィイッ!」
「…ドキィィッ!」 「…ドキィィイッ!」
「…ドッキィイッ!」
♡ヒナ恋(モノローグ)
『目の前にある事実に、翻弄されてしまうのです――』
♡ヒナ恋
「あ……あ……っ。
(なんなの、これ……インクの匂い――?
黒いインクが、空中を浮いてる――?
6つに分かれた大粒のインクが……まるで生きてるように!)」
□エゴキューピッド(矢を放つ)
「ドッドッドッ――キィィイ!!」
♡ヒナ恋
「痛ッッ!? あぐぅう!?
(天使型の黒いインクが、叫びながら襲いかかってきてる!?)」
☆ブサ美
「――アタイにはどうすることもできないわァ……悪いのはアンタよォ!
ターゲットにしたかったのは
ヒナヒナのこと親友だと思っていたけどォ……今のアタイは裏切られたとても可哀そうな被害者でェ、アンタは自分勝手な加害者になったのよォオ!!
友情も同情も消え失せたわァ、だから――」
□エゴキューピッド(矢を放つ)
「ドッ――キィィイ!!」
♡ヒナ恋
「あうッ!? や、やめて……!」
☆ブサ美
「――ここでアンタが死んでも、アタイは全然構わないわァ」
♡ヒナ恋
「ひッ!?」
□エゴキューピッド(弓を構える)
「…ドッキィッ!」 「…ドキィッ!」 「…ドキィイッ!」
♡ヒナ恋
「いや……いやよ、こんな」
□エゴキューピッド
「…ドキィィッ!」 「…ドキィィイッ!」
「…ドッドッドッドッドッ――――」
♡ヒナ恋
「イヤアアアアアアアア―――ッ!!」
☆ブサ美
「役目を果たしなさいィ!! エゴキューピッドォォオッ!!」
□エゴキューピッド
「「「キィィィィィ――――ブジュゥウッッ!?」」」(破裂)
♡ヒナ恋
「ッッ!?」
☆ブサ美
「ムグゥゥウッ!?
な、なによ今の音ォ! なによこの痛みの感覚わァ!!
ウギギ……ア、アタイのキューピッドがァ……死んだ? それも3体同時にィイ!?
いだぁぁぁあいいいい!!」
♡ヒナ恋
「――な、なんで」
□エゴキューピッド
「…ドッキィ!?」「…ドキィッ!?」
「…ドキィイッ!?」
☆ブサ美
「今のはヒナヒナの仕業ァ……いいえ違うわァ!
アタイの天使に攻撃してきたやつがァ、別にいるわねェエ!
ウギィイ! キューピッドが錯乱しているのが分かるわァ……誰よォォォ、今ヒナヒナのそばにいるアンタはァ、何者よォオ!!」
♡ヒナ恋
「――なんで……君が、ここにいるの?」
○囚次郎
「――――……ハァ」ドドドドドド
♡ヒナ恋
「
□エゴキューピッド
「ドッギィィィイ!?」
○囚次郎
「……『ここは女子トイレなのに?』っつ~~野暮なことは聞くなよな」
□エゴキューピッド(弓を構える)
「……ドッドッドッドッ―――」
♡ヒナ恋
「に、逃げて神代くん!! その黒いのが今、矢をッ!」
○囚次郎
「わーってるよ、攻撃されてんだろ? だから来てやったんだ」
□エゴキューピッド
「キィィィィィ――――」
○囚次郎
「るっせーな~~~――『ハウンド』」
♡??
「――ィィイヤハッッ!」
□エゴキューピッド
「ギブジュッッ!?」(破裂)
♡ヒナ恋
「きゃあ!?」
○囚次郎
「あ、わり。インクが飛び散ったか?
あんまり器用には倒せねーから勘弁してくれな、あと1回は耐えてくれ」
♡ヒナ恋
「う、うん……
(一瞬だけど、何かが
○囚次郎
「……お前は自分の身の安全だけを考えてろよ。
それ以上のことは、知る必要ねーぜ」
□エゴキューピッド
「…ド、ドキィ!?」「ドキィィイッ!?」
○囚次郎
「どうせ本体が近くで覗き聞いてんだろ?
出て来いよ……じゃなきゃ~~~」
□エゴキューピッド
「ブジュッ!!」(破裂)
「ドッキィィイッ!?」
☆ブサ美
「――――あびゃァァァアッ!?」
○囚次郎
「いい悲鳴が聞こえたな~~どれ、最後の一匹も潰してみようかな~~!」
☆ブサ美
「ヤメェ! ヤベェ!! ヤベナザイッデェェェエ!!
今ットイレの前にギダガラァァア!!」
○囚次郎
「おーおー誰だオマエ。
もしかして漏れそうなのか? 悪いが今、全個室清掃中でな~……。
俺もハエを掃除するっつー大事な用があるからよ~!
大便使いてーだけならよ、他を当たりな~」
☆ブサ美
「違う違うゥウ! アダイ!! アダイがキューピッドの本体なんだっつうのォオッ!! 最後の一匹をヤラレダラァ、アダイも死んじゃうんだっでェェエ!!
ズミマセンもう攻撃じまぜんがらァ! 見逃してじょおだィィイ~~~!!」
○囚次郎
「――じゃあ謝れよ、朝比奈ヒナ恋に。
利用してすみませんでしたって、土下座して謝罪しろ。
地面にデコ擦りすけて誠心誠意やんだよ……そうすりゃー、水に流してやる」
♡ヒナ恋
「こ、
☆ブサ美
「ヒナヒナァァずびばぜェ! すびばぜェ!! すびばぜェェエ!!
ここきここれでェ、ゆるじでぐれまずがァァア!?」
○囚次郎
「コイツの返答次第だな」
♡ヒナ恋
「ええ!?」
○囚次郎
「言っとくが朝比奈。コイツは確かに俺たちをハメ殺そうとした危ねーやつだ、同情の余地はねーぞ?」
♡ヒナ恋
「う、うーん……」
☆ブサ美
「ヒナヒナァァア!! 誤解しないでェ!!
ア、アダイほんどはァ、アンタと心がら友達になりたくっでェエ!
キューピッドのパワーもォ、アダイにドキドキしてくれるように憑りつけたはずだったのォ!! でも
シィ! 嫉妬して殺意が湧いちゃっただげなのォオ! 神代にもアンタにもなんの恨みもないんでずゥゥウ!! お願い信じでェエ!!」
♡ヒナ恋
「ええ! そうじゃあ、私が
○囚次郎
「そいつのパワーとやらで操られていただけだ。アレはお前の意思じゃねえ」
♡ヒナ恋
「そうだったんだ……」
☆ブサ美
「アダイ親友が欲しかっただげなのォ!! ヒナヒナァァア!!」
♡ヒナ恋
「…………私も。
ブサ美ちゃんが最初の友達になってくれるかもって期待した。
だから嘘じゃないと思う。
私はブサ美ちゃんの言ったこと、信じるよ」
☆ブサ美
「ひ、ヒナヒナァア!!
……じゃあ、あ、アタイたちィ、また友達に戻れる、カナァ??」
♡ヒナ恋
「それはちょっと考えさせて……」
☆ブサ美
「ブェエッ!?」
○囚次郎
「……朝比奈の言いたいことは分かった。
幸い死人も出てねーし、二度とこんな真似しないって約束すんなら、最後の一匹を潰すのは勘弁してやるよ……俺も鬼畜じゃねーからよ」
☆ブサ美
「約束しますゥウ!!
だからァ、あ、アタイは死なずに済むのよねェ……
○囚次郎
「ああ、水に流すぜきちんとな――あとグサれなく完膚無きまでにな。
――で、話変わるがテメェ……。
一体、ドコの、誰が、許すっつったよ〜〜〜!!」
☆ブサ美
「ド、ドギィイ!?!? だだどだっで、今ァ!!」
○囚次郎
「オイオイ……俺は不良だぜ?
深読みすんなよ、言葉通りにやるに決まってんだろが〜〜!!」
☆ブサ美
「ひ! ひひ!! ヒドヒィワァァァァア――――ッ!?!?」
○囚次郎
「これが空気を読むっつーことだ――――ハウンドォオッ!!」
♡??
「ィィヤハァァア!!」
☆ブサ美(突然便器に吹っ飛ぶ声)
「プリヤァバァア!? ボゴオオッッ」
ジョロロロロ~~~~(トイレの水を流すSE)
○囚次郎
「――特大の糞はよ、きちんと水に流さねーとな〜……。
これで正真正銘、
♡??
「ヤハァァア!!」
―――
――
―
♡ヒナ恋
「――……ん、んん。
あれ…………ここ、どこ?」
□ジン来
「目を覚ましたかね?」
♡ヒナ恋
「あ! えっと、あの……」
□ジン来
「――神宮司ジン来。笹森学園の養護教諭をしている。わかりやすく言うと保健室の先生だ。よろしくネ」
♡ヒナ恋
「は、はい……先生、なんで私」
□ジン来
「トイレで気絶していた君を、女生徒がここへ連れてきたんだ。特に外傷もなし。少し貧血気味だったみたいだね~」
♡ヒナ恋
「あれ……でも……。
(矢で受けた傷が無くなってる! それに……)」
□ジン来
「……」
♡ヒナ恋
「先生……(神代くんは――)」
□ジン来
「君は貧血の症状で、途方もない夢にうなされていたようだね」
♡ヒナ恋
「え……」
□ジン来
「明日になれば、元の日常に戻れるだろう。もう、その夢に振り回されることはないと私が保証する。仮にそこで経験したことが真に迫るもので、もしかしたら夢なんかじゃないのかも、と疑問を抱いたとしてもだ――」
♡ヒナ恋
「……」
□ジン来
「――あれはただの夢で、今後の自分とは関係ない。そういうことにしておきなさい。君が関わるべき世界ではない」
♡ヒナ恋
「ッ……」
□ジン来
「……今日はもう遅い、早く帰宅しなさい」
♡ヒナ恋
「……はい」
♡ヒナ恋(モノローグ)
『あの日のことは本当に夢だったのかもしれない……そう思ってもおかしくない程に荒唐無稽な内容の一日でした。だけど冒頭でも告げた通り、この出来事もまた、私の運命に関わる大事な、忘れてはならないエピソードとなるのです。
この頃の私では想像なんてできない、神代囚次郎という少年と歩み続ける……。
私、朝比奈ヒナ恋の波乱万丈な物語の――プロローグなのです』
____To Be Continued.
(オープニング)
☆山房ブサ美 再起不能
【エゴキューピッド】
憑りつけた主のドキドキを強制増幅させて、そのパワーを手紙に移すことで、手紙の内容を実行するゴースト(インク天使)を生み出す。
ドキドキの数で、天使の数も決まる。
手紙の内容を見た者が、天使のターゲットになる。
GHOST×GIRL @murota
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