第7話 入部

私と花ちゃんは入部希望の用紙を持って映画研究部に行った。


部長さんが来るのを待って、用紙をチェックしてもらい、私達は仮入部という形で一ヶ月入部することになった。


映画研究部は3年の先輩が5人、2年の先輩が3人、部長によると幽霊部員が何人がいるけど顔を出さないので、メインで活動しているメンバーが8人だそう。


映像を撮ったり、写真を撮ったり、好きに活動してくれればいい。毎日部活に来なくても大丈夫。塾とか家庭の事情とか来れないときは無理しなくていいよとのことでした。


一年間の予定表を部長から頂いて、皆で活動するのは展覧会とかを年に数回行くだけだそうです。


一学期が終われば3年生は引退して、2年と一年で頑張ってほしいとのこと。


3年生と過ごせるのはあと数ヶ月。

なんだか、こうやって行事一覧を見ると季節がすぎるのって早いんだなって思った。


部長が、

「葉桜になる前に、桜の前で皆で写真を撮ろう。」


と、言うので私達は校門の桜並木の前に向かった。


満開の桜ももう散り始め葉桜になりかけつつあった。


部長と、エイト先輩が三脚を立て角度を調整して、

「みんな笑ってー!!」


と、笑顔で撮影しました。


風がビューっと吹いて

「わぁっー。」

ってなっていると


「美桜ちゃん桜付いてるよ。」

と、私の髪の毛についた桜の花びらをエイト先輩が取ってくれた。


「ありがとうございます。」


「美桜ちゃんって、名前に桜が入ってるから、桜が似合うね。」


そう言って、エイト先輩は去っていきました。


私は、エイト先輩が触れたところがあたたかく感じて、なんだかよくわからない気持ちになった。


「美桜。何ボッーとしてるの?」

と、花ちゃんが私に声をかけてきた。


「はやくいこう。みんな行っちゃうよ。」

と、花ちゃんが前の方で歩き始めたから私も急いで花ちゃんに駆け寄った。


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初恋〜初めての恋は甘く切なく苦しく〜 @toa2424

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