第4話 入学式2

全校生徒が集合して式が始まった。

毎回思うことは、校長先生の話って長い。

何言ってるのか全然頭に入ってこないし、思い返しても校長先生の話は頭に入ってない。なんであんなに話が長いんだろうか?と、いつも思う。


私が眠そうにしていると、花ちゃんが呼ばれた。


えっ?

まさか花ちゃんが新入生代表なの!!

すごい。

やっぱり花ちゃんは何でもできるな。

花ちゃんは頭も良くてスポーツも万能。

中学の時から学級委員や生徒会のお仕事をしていた。周りからも一目置かれていたから、私と同じ高校に入学するなんて思わなかった。


花ちゃんが言うには「歩いて登校できるから。楽じゃん。」って


花ちゃんの基準はそこなんだなぁって、私なんて入れるところの中から選んだって感じだったから選択肢が多いっていいなって思うのに。


花ちゃんのお家は、お母さんが病気で早くになくなったからお父さんと二人暮らしだ。


お父さんの帰りが遅いのもあってお家のことをやりながら、勉強をしている。


流石だなって思う。


私は親に甘えっきりだから、親に感謝しないといけないなって思うよ。


花ちゃんの代表の挨拶が終わり、みんなが拍手喝采。

親友として自慢です。


一通り式が終わり、わたしたちは拍手されながら体育館を後にした。


入口近くでさっきの男の人を見た。

あって思った。


私の胸がドキッとして。

なんだろう。


私はこのとき、この人に恋したんだってまだ気が付かなかった。

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