マジかよ……。って戦闘。


「おいおいおいおい!マジってレベルじゃねぇよ!?」


「とにかく距離を取れ!こいつは普通じゃない!」


「騙してたつもりはない。コレが……俺の本当ってだけの話だ」


 メインクエストのボス、話に聞いていたんだが。一応、人の姿をしているらしい。だからNPCに話しかける必要があったんだと。……まさかこんなことになるとは思っていなかったが。


「何があったんだよお前に!?」


「それは……言えない。ただ殺してくれ」


「今は何も言うな。……あいつを殺す事だけ考えろ」


 クソッ!言いたいことが山ほどあるが、今は……今は逃げる!良く分かんないが、当たった部分が押しつぶされてやがる!


「あいつは何をしてきたんだ!?ナナナナ!」


「分からん!だが少なくとも……当たったら死ぬ!」


 魔法じゃねぇ、見た時に何の違和感もなかった、機械なのは確実、だが……だが……!俺は……!


「こっち向けクロナキ」


「なんだぐえっ!?」


 な、殴られた……。


「落ち着け!……色々あるだろうが、今は全部飲み込め!ここで殺せなきゃ……。やられるのは俺らだ!ここであいつを殺す!それが……。俺らのやる事だ!」


「……」


 やるしか……。無いなら……!


「覚悟決めろ!」


「あぁ。……そうだな!『大型のジャイアント風魔法ウィンド』!」


「!」


 部屋に入ろうとするところで、一旦吹っ飛ばした。冷静になれ俺!今はやるべき事だけを考えろ!


「よし!……ナナナナ、攻撃はお前に任せるぞ!」


「あぁ。任された!」


 アイツの攻撃……、すげぇ早い。ぱっと見ノーモーションに見えるが、その攻撃は三種類。腕と腹と口!最初のは腹からの攻撃、当たった場所が切れたって事は斬撃系の何か!


 腕と口はモーションが少ないが、その代わり致命傷にはならない!ナナナナが食らって㏋がゼロにならなかったんだからな!ただ手は少し威力が高いときがある、そこは注意だ!


「ナナナナ!」


「なんだ!?」


「接近する!お前は全身全霊を叩きこんでやれ!」


 今のところ……接近戦はしていない!なら付け入るスキは幾らでもある!その後はあいつが何をするか、だ!どうだ?!腕と口の攻撃は見切ったぞ!?それなら……。


「腹……!」


 アイツも試行する生き物、一番強い技で決めに来るはずだ!ならこれならどうだ!?一瞬の思考の隙を食らえ!ファストワープ!


「ナナナナ!」


「任された……『黒式弾こくしきだん白式弾はくしきだん』!混合……『灰色式弾はいいろしきだん』!!!!!」


 腹からの攻撃はスキがデカい!ファストワープは無敵判定が少しある、そこを突く!明らかに弱点そうな腹をぶち抜けばどうにかなるだろ!?分かんねぇけど……!


「ぐぅ……ッ!!」


「すげぇ一撃!ッとタクトが吹っ飛んだ!追うぞ!」


 この先の部屋……なんだこれは?地下室!?あるのかここに地下室が!?てか、なんだこの武器……ここにある奴、全部武器なのか?!銃とか盾とか……。いや、考えてる暇は無さそうだ!


「た、頼む……早く……、早ク、俺の……俺ノ、意識ガ……ナくなる前ニ……!殺しテくレ!!!」


 武器を手に……!やべぇ撃ってくる気だ!俺とナナナナをファストワープ!


「うおっ!?あのデカい鉄板が紙くずみたいに溶けたぞ!?」


 れ、レーザービームかぁ!?この家ごと焼き尽くす気かよ?!


「悪い!前に出すぎた!」


「いやいい、俺も悪かった!でどうする?!武器がヤバいぞこれは!」


「なら……俺らも使うだけだ!」


「そうだな!」


 何か武器は……おっ片手銃!これがいい!この前の本にあった魔法を試す時……!


「『付与エンチャント炎属性フレア』!」


 弾丸に炎と言う属性を付与!そして放つ!あっ全然聞いてない。炎魔法はダメ!次!


「ナナナナ!『付与・加速スピード』!」


「お……おぉ!?圧倒的に早い!これなら……やれる!『二色混合ダブルカラー極色五色ごくしきごしき』!!」


 うおっすげぇ連撃!あいつが目に追えてすらない!いくら付与加速したとは言え、あれだけの速度になるのか……。上級魔法恐るべし!


「ッと、『付与・氷属性アイス』!」


 弾丸に今度は氷属性を……。付与!そして撃つ!


「おっ、凍った!」


 腕一本貰ったぞタクト!頼むからそのまま死んでくれないか……!

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