マジやべぇ魔法が大量!


「マジかぁ!?」


 俺の身長の何倍もある高さの本棚がミッチリ詰まった部屋に案内されたぞ!?なんだこの部屋!?


「ここはかつてお嬢様がよく研究途中で来ていた部屋です」


「お嬢様?誰それ」


「……私はかつて、この屋敷に仕える物でした。今はこの図書館の番人をさせていただいております」


「へー……。寂しくない?」


「……たまに冒険者達が来るので、それほど寂しくはありません」


 へー。しかし大量にあるなぁ魔導書。ここだけで普通の図書館以上の魔導書があるんじゃないか?まぁ中身はほぼ全部ボロボロなんだが……。


「ここの魔導書は持って行っていい感じ?」


「そこだけは禁止されています」


「……もし仮に持って行こうとしたら?」


「私が殺すことになりますね」


 あぁそりゃヤバいわ……。だからこの部屋大量の魔導書が捨てられてんだなぁ?ひどい事しやがる……。俺が片付けてあげましょうね。暇なときにね!


「色々面白そうな魔法はあるが……。見えないからよくわからん。誰かに使ってもらえばいいんだろうが、お前は……」


「出来ませんね。魔法は苦手ですから」


「だよなぁ」


 魔法苦手そうだし。明らかに接近戦特化的な感じの見た目してるし。


「っと、そろそろ街に行くかな。じゃあねタクト!」


「あぁ。また来てほしい」


 いい奴だったな!さて街に来たんでやる事をするかな。元々ここに来るまでの暇つぶしだったし。


「と言う訳でやって来たぞ図書館!」


「お静かに」


「あっすまんせん……」


 怒られちゃった。図書館だからね、仕方ないね。さーて欲しい情報はっと……。とりあえずこの持って来た本と同じ本を探すかな。ここなら保存状況がいいから多分大丈夫だろ。


「お、これこれ」


 えー何々……?『かつての我々とその命』?なんか小難しそうな本だなぁ……。ま、見ちゃうんですけどね。はぁしかしペラ読みでも分かるこの……長さ。分厚っ!


「ん?」


 あれ、ここにタクトって名前が載ってる。えーっと……?『かつて機械と言う物が存在していたらしいが、今ではそんな物は無い。ただこの前にやって来たタクトと言う少年からもらった、機械があるのでそれを調べてみようと思う。まぁ無駄足だろうが……』?


「確かにタクトは凄い年月を過ごしていたって言ってたけど……。この本ってどのくらい昔に書かれた本なんだ?」


 あっこのゲームの歴史で千年前に書かれた……。千年前!?精々五年かそこらかと思ってたけどそんなに!?


「あいつ寂しいんだろうなぁ……。今度あいつらと一緒に行くかな」


 さてそれはそうとして、これだこれ。これが欲しかった本『歴史書:少女』だ。色々な少女の歴史が書かれてるって話だが……。これにクエスト名にもなってる少女が載ってればいいんだけど。


「ま、無いわな……」


 あったら苦労してねぇっての。と言うか完全に記載が無いんだよねぇ?むしろヒントじゃないか?一切の記載が無くて、んで重要になる物……。


「あー!わっかんねぇ!」


「お静かに!」


「あっすません……」


 うーん、思わず叫んじゃったよ。さてどうするかなぁ。……そう言えば、あそこのデカい本棚って結構欠損が多かったよなぁ。何冊か借りてっていいでしょ。


「魔導書もあるしな」


「一週間以内に返却しに来てくださいよ?」


「まぁまぁ……」


 流石に大丈夫だろ。早速魔導書で魔法を習得しながら本を片付けに行くかな!


「あ、クロナキ」


「よぉクヌギ!じゃあな!」


「……怪しいっすねぇ」


 なんかつけられてるなぁ……。あっそうだファストトラベル!


「魔力すっからかんだけどまぁ大丈夫だろ」


 そもそも戦う場所じゃないしな!ほな早速片付けしますかなぁ!

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