第12話
大森林が最近すごくおかしい。深層のモンスターが浅層にも出るとかよりもおかしい。いや、深層モンスターが出るのもまじでバグだと思うんだけども。そのせいでモンスターが大森林からでるのって迷惑だよね。浅層中層とはいえ、モンスターはモンスターなんだし。
でも、それよりおかしいのが、大森林のあちこちに、氷属性魔法で作られた氷が、4〜5メートルくらいのサイズで表れては消えてを繰り返してることだ。しかも、唯の氷じゃなくて上級魔法以上の硬さをしているのだ。
「ロイ様、そっちに行きましたぞ!」
「了解!」
現在、俺とルドルフで大森林の軽い調査をしに来ている。まぁ、調査とか言ってるけど、どこにどのモンスターが出るのか紙にまとめてるだけだけど。
「せい」
「ギャ―――――」
ブレイブゴブリンを蹴って消し飛ばした。
「やはり、生態系が壊れておりますな。Sランクモンスターが多い」
「SSランクもちらほら見かけるよね。やっぱり最深部に行けば理由がわかる気がするんだよな」
「無茶をすると、またレミリア様に泣かれますぞ」
「やんないから。絶対」
トラウマだよ?それ。いやまあ正直泣き顔のレミリアはなにかそそるものがあったけど。
「そろそろ戻りましょうか」
「そうだね。もう十分だろうし、何よりレミリアを愛でたい」
大体の浅層、中層、深層のモンスターの分布を調べた後に、ルドルフが提案をしてきた。もう十分調べたし、レミリア成分がもうそろそろ無くなるから、戻ろうとなった。
「やっぱり、モンスターは何かから逃げてるんだと思うんだよね」
「SSランクでさえも逃げる、と言うのはなかなか恐ろしいですな」
なんて話しながら歩きながら帰る。
思うんだよねなんて言ってるが、確実に何か居るとはわかっている。奥にすごい気配を感じるからね。
さーて、そんなことは置いておいて。ささっと帰宅しよう。我が、愛しのレミリアを愛でる為に。
レミリアは、今我が家に泊まっている。家族から『泊まって仲を深めなさい』と言われたらしい。ブルーローズ家は俺とレミリアが婚約してちょっとしたころにレミリアとレミリアの姉、まあ要するにお義姉様がガチ喧嘩して、思いの丈をぶつけ合った後に仲直りしてから物凄く家族間が良くなったらしい。あの舐め腐ったレミリアの家庭教師は、レミリアが必要ないって言って解雇されたよ。絶望してたんだと。ザマァねぇな!!!!
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