第二章 ハジマリ

第11話

2000pvまぢ感謝☆

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「セイッ!」

「ガッ…」


 最近モンスターの動きがおかしい。

 いま、蹴り殺したオーガも、うちの領では、本来はダンジョンの中層以降、もしくはここ大森林の中層以降からでないと現れないのだけど、大森林の浅層せんそうでもよく見るようになった。

 なんというか、層のレベルが1段階上がった気分だ。


「ロイ様!こちらは終わりましたよ!」


「レミリア!こっちも今終わったとこだよ」


 合同訓練が終わり、婚約してから早いことで半年。あれから、かなりの回数合っており、手紙もやり取りしていたから物凄く仲良くなった。というか、ラブラブになった。

 で、なぜ俺がレミリアにタメ口になっているかと言うと、レミリアにお願いされたからだ。素で話してほしい、って。それならレミリアも、って言ったんだけど、癖になってしまったから無理だそう。

 なぁ〜んで公爵令嬢なのに敬語がデフォルトになるんですかねぇ〜???


 まあ、そんなことは置いておいて。


 なぜ俺たちがこんなおかしくなった大森林にいるのかと言うと、実践訓練するためだ。

 もともと、俺だけで行く予定だったのだけど、レミリアが危ないからって付いてきた。俺の婚約者は可愛すぎるなぁ…


「それにしても、本当におかしくなってますよね。もっと深いところでしか見ないモンスターばっかりです」


「最深部に行けば、なぜかわかるのかな?」


「ダメですよ?あんまり無茶しすぎると泣きますよ」


「わかった行かない!」


 無茶したらガチ泣きされた過去を持つ俺に、その脅しはかなり効くからやめてください。




「ロイ様、そろそろ帰らないと、夕食に送れますよ」


「ん、そうだね。じゃあ帰るか」


 言われて気づいた、空が少し紅くなり始めていた。


「今日も、まあまあだったね」


「そう言えるのはロイ様だけですよ。私は今日はもう、充分です」


 手を繋いで、話しながら歩く。少しひんやりしている小さい手が、とてもかわいい。


「ん?」

「どうしました?」


 今、一瞬氷属性の魔力が吹き抜けた気がしたけど…覚えとこう。よく、漫画とかでは勘違いかで済ませて惨事になるからね。


「いや…なんでもないよ。そんなことより、早く帰ろう。お腹すいたから」


「ふふ、そうですね」


 母性すごくてやばい。は?未来の俺らの子供うらやま。でもレミリアは俺のだから勝ちだな。対あり。

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