第6話桜山の彼女
白鳥は桜山に抱き付いた。周りは呆然とした。
「部長、わたしじゃダメですか?」
桜山はこのハプニングに動揺し、
「小田!タロットカードで占え!」
しかし、まだ小田はまだ気絶している。
「わたし、ミステリー研究会のマネージャーになりますっ!」
「ま、マネージャーは、ひとみちゃんで十分だよ。君はミステリー小説好きかい?」
白鳥は少し考えて、
「江戸川乱歩、松本清張とか読んでました」
「じゃ、部員として力を貸してくれないか?」
「はいっ。部長は部活のあと何してるんですか?」
「ぼ、僕?普通に推理小説読みながら電車に揺られて帰宅して、風呂入って、飯食って、勉強して、11時には寝るよ」
白鳥は嬉しそうに、
「じゃ、今日から一緒に帰りましょうね」
「う、うん」
「部長!何、にやけてんだ?白鳥ちゃん、俺たちの方が部活終わったら、部長より凄いことするぜ。なぁ、みんな。先ずは、弓削、お前からだ!」
弓削は、
「オッス!俺は部活が終わると電車に乗り、LINEの返信と、家帰ってからは、雑誌読んで、1時くらいに寝るよ」
「おいおい、ちょっと弱いな~。次、徳重!行けっ」
「オッス!僕は帰ったら直ぐに身を清め、飯食って、シコシコであります。オカズは自家製のアイコラであります!僕のアイコラは……」
「もう、いい。徳重、分かった。次、本町!」
「オッス!オレは帰ったら先ずは、熱帯魚にエサをあげて、シャワーを浴びて飯食って……」
「な、何だ?」
「飯の次はラジオを聞いとる」
「ラジオ、いいじゃないか。ZIP FMだよな?」
「……AM」
「本町く~ん!」
「じゃ、黒川は何してんだ?」
桜山が尋ねた。
「オレは酒よ。学校が終わったらビール飲んで、ハイボールよ!」
「ビールは何ビールだ?」
「……スーパー何とか」
「じゃ~、ハイボールって何だ?」
「おいおい、ハイボールも知らないヤツが高校生なのか?勘弁してくれよ。ハイボールっえのは、あれよあれよ」
「だから、あれよって、何だ?」
「……ビール飲んだら、タマタマが上がるのよ」
「……で?」
「それが、ハイボールよ!」
「みんな、騙されないでっ!」
小田が起き上がり、
「ハイボールは、ウイスキーを炭酸水で割ったものよ!タマタマは関係ない」
「う、うるせぇ~ブス!」
キャハハハハ
「ホントにミステリー研究会の人って馬鹿なんですね。さっ、部長帰りましょっ!」
「だいたい、白鳥、お前が一番のメンヘラじゃねえか?」
「ヤキモチ焼かないで、ね?」
「う、うん」
黒川は、否、ミステリー研究会の部員は美少女に弱いのだ。
問題児、白鳥美樹の登場でどうなることやら。
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