第3話ミステリー研究会の底力

ミステリー研究会のメンバーは、その日報償金5万円をかけて、下着ドロボーの犯行を明るみに晒す為に、吹上ひとみがビデオカメラを持ち、女子テニス部の更衣室に潜んだ。

外では、黒川、徳重、本町が犯人を取り押さえる為に、女子更衣室の隣の体育倉庫にスタンバイした。

吹上と3人と本部の桜山と弓削はトランシーバーで連絡を取り合っていた。

「こちら、本部。吹上ちゃん、隠れた?」

「こちら、A地点。OKです」

「了解。B地点状況を」

「こちらB地点。いつでもOK」

「了解。成功を祈る」


部活が始まり、2時間経っても犯人現れない。

「なぁ、黒川、犯人に悟られたかなぁ?」

と、徳重が呟くと、

「なぁ~に、犯人は近くにいる」

と、黒川は答えた。

「犯人は、今日は現れない!」

本町が力強く言った。

「本町、どういう意味だ?」

黒川が尋ねると、

「犯人は、オレだ!」

「マジ?」

「うん、マジ!」


ドゴッ!ドスッ!バキッ!


本町は黒川と徳重から、暴行を受けた。

半殺し状態の本町は、本部に連行された!

「桜山会長、犯人は本町だった!」

「何だと!」

「マジかっ?本町」

本町は、鼻血を流しながら、

「焼くなり、煮るなりどうでもしやがれっ!」


ブッ!


「何て大胆な野郎だ!鼻血流しながら、屁コクとは!」

「ファ~、今日は解散か?」

本町が欠伸をしながら、そう呟くと桜山は金属バットを振りかぶった。

さすがに、本町が死にそうなので、弓削と徳重が止めた。


数日後。

女子更衣室の下着ドロボー被害が無くなったので、桜山は女子テニス部のキャプテンから5万円受け取った。それを6人で分けあった。端数は、みんなラーメン屋で慰労会を開いた。

もちろん、本町は報償金もラーメンも無かった。

1人部室で、エロ同人誌を読んでいた。なんと、たくましい男なんだ、本町は……。

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