葛城さんと・・・そうなりました。

花火が終わり、宿泊場所への帰り道・・・


「花火綺麗だったね。バーベキューも真奈美さんにもいろいろ手伝ってもらっちゃった、ありがとう。ちゃんと食べられた? 」


「沢山いただきました。バーベキュー初めてだったので、楽しくて。華さんにもいろいろ教えてもらって、めちゃくちゃ楽しかったです。花火も今までで一番綺麗でした。」


「良かった~! 真奈美さんの作ってくれたトマトサラダや、即席漬けとか、おつまみ、みんな喜んでいたよ。お料理上手いね。」


「ちゃんとした料理は作れないですよ。一人飲みしていた時期が長かったので、つまみは結構研究しました。」


「そうなんだ。それって最高だね、全部食べてみたいな。」


葛城は、さらに真奈美の肩を強く抱いた。



葛城がジャンケンで引き当てたのは、他の2棟よりも広くて贅沢なコテージだった。

葛城はコテージのドアを開け、真奈美をつれて入った。そしてドアを閉めると優しくキスをした。


「真奈美さん、好きだ。今日さらに惚れ直した。大好きだ。」


葛城は真奈美を抱きしめ、いつもより激しいキスをした。


真奈美も、


「大好きです。葛城さん・・・」


と言うのがやっとだった。


葛城は真奈美をベッドに連れていき、やさしくそして時に激しく抱いた。

真奈美は感じた。何度も何度も・・・


— 真奈美・・・

— 葛城さん・・・


明るくなってくるまで求め合った。




鳥の声で真奈美は目覚めた。

外から爽やかな空気と日差しが入って来た。

真奈美は葛城が隣にいないので探した。すると葛城は外のベランダにいた。



「おはようございます。」


真奈美はベッドから葛城に声を掛けた。


「あっ起きた? おはよう。良く寝ていたから 起こさないようにと思って・・・ 」


「すみません。良く眠れました。」


真奈美は恥ずかしそうに答えた。


葛城はベッドに腰掛け、真奈美の手を引いて抱きしめた。そしてもう一度「おはよう」と言ってキスをした。


「今日は、二人きりだよ。何しようか?・・・良ければこの先に庭園の綺麗な美術館があって、以前そこで撮影したんだけど、ゆっくり行ってみたいとおもっていたんだ。どうかな? 行ってみる? レストランもあるからブランチはそこで。」


「是非行きたいです。」


真奈美はこのままこのコテージに居たいという気持ちもあった。でも、まだそんなことを言えるわけもなく、それに何しろ葛城が行きたいというところがどんなところなのだろうとワクワクもした。


— 贅沢なわたし・・・


二人はコテージを出た。

他のカップルはまだキャビンやテントにいるようだった。



美術館へ行く道すがら、葛城は真奈美のことを気遣ってくれているのがわかった。真奈美は昨晩のことを考えると身体がフワッと熱くなった。恥ずかしいので考えないように努力した。それでも思い出してしまう。

葛城はそんな真奈美の様子を運転をしながら横目で見て微笑んでいた。


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