　ロック。

　何をもってロックと呼べるのか。

　電気的に増幅した大音量のサウンドを特色とする、なので１９６お０年代から大音量を出せる技術が広まって興隆。

　１９６６年、ビートルズ来日。マッシュルームカットにお揃いのスーツで演奏する彼らは今から見ると小ぎれいな集団ですが、日本では不良の音楽とされていたのです。

　小学生だった私は、ほとんど情報は入ってきませんでした。

　小学校の終わりころからラジオを聴くようになり、ビージーズの「マサチューセッツ」の宣伝が流れ、「第二のビートルズ」とキャッチフレーズが添えられていました。当時は「第二のビートルズ」を狙うバンドが山ほどあり、すべては消えていきました、ビートルズは唯一無二の存在、彼らをロックに含めていいのか、ビートルズはビートルズ以外の何者でもない、そんな思いが今もあります。

　本格的にロックを聞き出したのは中学に入ってからで、真空管ラジオから流れる数々の曲に魅了されました。ジミ・ヘンドリックスの「紫の煙」などですが、ビートルズはメンバー不仲説が流れていました。そんな中、「アビイ・ロード」がリリースされ、中二のクリスマスに買ってもらいました。彼らのレコードを手にしたのは初めて、すべてがカッコよかったです。シングルではジョンが加わった「平和を我らに」、インド音楽に傾倒していたジョージの「ハリクリシュナ」など買って聞いていたけど。

　翌１９７０年春。ビートルズはついに解散。私は受験生となり、ひとまず音楽ともお別れです。