第十一帖 河井橋

たまゆら

古都の神社の もりは夜

光の玉が 彩りて

優しく照らす ほわほわと

夢幻の世界に 誘われ

社殿も鳥居も 御手洗みたらい

参道の木まで 七光り

いつもと違う 光景に

集まる人の にぎやかさ

人差し指で つんつんと

隣の肩を つついては

楽しく笑う 回り道

きみの横顔 あどけなく

ぼんやり私は 見つめてた

「写真撮ろ」って 距離つめて

顔の近さに 赤らんだ

朱色に染まる 拝殿を

たまゆら包む 記念写真

差し出された手に つながる思い出

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