第8話 「体が限界」
「やあホンダ君、キミとこうして顔を合わせるのは初めてだね。」
お前があの声のやつか!
「初めまして、僕はファイロージュだ。そして僕の後ろにいるのがキミのお友達だろう?」
諷霊斬、大丈夫か!?
クソッ、だめだこいつ動かねえぞ。
おい!しっかりしろ、ここで死んでしまうなんてありえねえぞ。
「ハハハハッ、無駄だよ。彼はもう死んだ話しかけても意味がない。」
いやまだこいつには息がある、少なくとも死んではいない。
ならこいつが回復するまで俺が時間稼ぎをする!
「来るといい、だが君たちは僕を倒せるかな?」
俺たちだと?まさかバレているのか。やつの洞察力はずば抜けている。
だが今の俺たちの実力だと倒すことは不可能に近いな。しかし俺たちはそうやすやすとやられたりはしない
「ほう、キミにも抵抗する力があったとはどうやら僕の予想が間違っていたようだ。」
俺も舐められたものだな、だが実際はそこまで強くない。これもただの強化状態に過ぎない。
しかしとてもやばい状態だ。俺の体が負担に耐えきれていないのだ、このままだと途中で根を上げてぶっ倒れるかもしれん。
「ハハハッ、見るからにキミの体は限界のようだね。なら僕はこのまま耐久戦に持っていくとしよう。」
俺は諷霊斬が回復するまで倒れるわけにはいかない。なら先制攻撃だ…あれ?よく見たら俺武器持ってないじゃん。
帆奈が武器を出してくれたのか、よしこれで奴に攻撃を仕掛けれる!
「おいおい素手相手に武器を持つことはないだろう、だが君が本気でくるなら僕も武器を使わさせてもらうよ。擬態・爆薬!」
ば、爆薬だと!?うわああ防ぎようがない!
ゲホゲホッ、さすがに直接あたるときついな。
「ほう今の爆薬に耐えれるとは、なかなかに面白い。ならこれはどうかな?」
こ、今度は近接攻撃だと、だが俺も近接武器だぞ?
近接ならこっちの方が有利なはずだ、おらこれでどうだ。
「ぐおおっ、なるほど君は近距離が得意なのか。まあいいだろうこのまま近接戦で負けるのは恥だからな。」
こいつ何本武器を隠し持ってるんだ?剣が折れても次々と出してくる。
剣と剣がはじける音がこの部屋中に響き渡った。
くっ、ここで俺の限界が来てしまうとはだめだ体がひるんでる。
「お遊びもこれで
このままだと殺されてしまう!
バシッと何かをつかむ音がした。誰かが助けに来てくれたのだろうか?
「ホンダ、ゴホッ…大丈夫か?」
お前こそ大丈夫なのか?どう見てもボロボロじゃないか。
「へッ…あなたよりかはまだマシな方だ。あなたは肉体の方にも…限界が来てるじゃないか。」
たしかにそうだがお前も動いていいような体してないだろ。
「ああなんということだ、本当に回復してしまうとは!」
うわ、なんか白々しいな。
「ファイロージュ、私はまだ戦えるぞ。第二回戦と行こうじゃないか。」
あれ?なんか急に眠たくなってきた。こんな場所でねむた…くなってくるなんてな。
「キミのお友達は寝てしまったようだぞ?」
これでいいんだ、私が先ほど眠くさせる薬を入れたからな。これでももと開発チームだったからね。
「さて僕もそろそろ本気で行かせてもらう。見るといいこれが僕の本当の姿、この圧倒的な力の差にキミはどれだけ耐えられるかな?」
この禍々しい姿は本当にやつのものなのか?
いいや違うね、それはお前の力じゃないだろ。どうみても他から力を得てる感じがする。
「ハハッ、どうやらキミは気づいたようだね。だがそんなこと考えてる暇はあるのかな。いや、考える暇を与えない!」
どうやら少し見ないうちに弱くなってないか?
その本来の力とやらも扱えていないようだ。これだと私が勝ってしまうかもな、でも弱者なら弱者らしくしなよ。
「なんだと!?この僕を馬鹿にしたな?いいだろうお望み通り殺してやるよ。」
こいつを煽ると大体は怒る。そして動きが単純になるのだがその分、一回一回の攻撃の力は増大する。
「これでとどめだ!今度こそキミは死ぬ!!」
ズバッと斬られたが私は大丈夫だ、なにしろこの肉体には期待していないからね。
「さあどっちが弱者か決着がついたようだな。キミの方が弱いじゃないか!」
よくやってくれた。お前のことを少し見くびってたようだ。そしてお前の動きもすべて理解したよ。
「ふ、諷霊斬!?キミならさっき殺したははずだぞ?」
先ほどお前が殺したのはホンダの細胞から作ったクローン体だぞ、ただそれを私が操ってただけだ。
「僕の技術を盗んだな?その技術を最初に使ったのはこの僕だ!」
あーあこれは完全に怒ってるな。それもそうか何しろ技術を盗用されたんだからね。
まさか自分の手を汚す日が来るとはな。まあいい、来るといい過去の私よ。
「僕が過去の…キミだと?なにをふざけたことを言ってるんだい?僕はこうして自我があるじゃないか。」
このまま疑問にもたれたままでも困るし説明してやろう。自分が自分に説明なんて面白いな。
お前がなぜここにいるかを説明しよう。
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