押してダメなら引いてみな❤

たから聖

第1話 クルミの憂鬱☔

付き合い始めたばかりの優くんが、いつも素っ気ないのが悩みのクルミ……。


『せっかく明日休みだし〜。優くん、デート行こうよ〜。』


『ん?あぁ。』


『お洋服を優くんに選んで欲しいの。ね?良いよね?』



『はぁ。もう、クルミ…俺はさ……』


『でね??スタバカスタム飲むの❤ふふふ、きっと楽しいわ…』



『クルミ……よく聞けって、』



『え??』



『俺は休日はゆっくりしたいんだよな?』



ガ━l||l(0Δ0)l||l━ン

『優くん、私の事嫌いなの??』



『またかよ?お前いつもそれな?』



涙ぐむ私を尻目に、優くんは

スタスタと歩いていく。


私は走って後を追い掛ける。

優くん、冷たい!!


せっかく付き合えたのに。私の事なんとも思ってないのかな?



優くん……他に好きな人

居るのかな?



西日に照らされる夕焼けが眩しいわ。こんな気持ちの良い日に

優くんてば、、、。


私は、その後本屋に立ち寄り

1冊の雑誌を買って家路に着いた。




シャワーを浴び終えて

部屋に戻り、雑誌に目をやると、、、。

『??!』


1つの記事が私の目線を釘付けにした。



『うわぁー。そうなんだ💦』


読み進めて行けば行くほどに、

自分が、如何に重くてウザイ態度をしていたのを

思い知らされた。



(はぁ。そうだったんだ〜。)

私、彼女として失格だったんだァ……。



(よぉし…明日から優くんをメロメロにするわよ!!見てらっしゃい!)


ふんふーん🎶🎶


鼻歌交じりに私クルミは明日から優くん…メロメロ作戦を実行すると決めたのであった。




◇◇◇◇◇◇◇


《次の朝☀️*゚》


優くんの姿を発見!!(๑✧ꈊ✧๑)キラーン✧

だけど💦いつもなら走って行って腕を絡ませるけど……


ガマンガマン⁝( `ᾥ´ )⁝




(大人の余裕、大人の余裕)

と、私は自分に言い聞かせていた。



1時限目の放課時間も、

私は、優くんの元へ行かずに

雑誌を穴が空くまで一心不乱に

読みふけっていた。


(大人の余裕、大人の余裕)



次の放課𝐧𝐞𝐱𝐭…🧸𓈒 𓏸


私は、ついに我慢が限界になり

優くんのところへ走った!


『優くぅーーん❤』



『??どうした?』


『え?』


『なんかいつもと違うな?』


『エヘ。そぉう?🍀』



そんな事を言われた時は確か…


とびきりの笑顔を優くんに向けた。


優くんの反応はと言えば……


『お前、何かあった?顔が引きつってるぞ?』



ガ━l||l(0Δ0)l||l━ン


うぅぅ。頑張ってるのに。

まだ伝わらない💦




よぉし!お色気作戦だ!!




またまた放課の時間、研究に研究を重ねる。


少しだけスカート短くしようかな?

『んしょッッ。』



ウエスト部分を折り曲げて、

足のラインがキレイに見えるまで

私は短くした。



リップも、少しだけ色の付いたものをチョイス。

軽くお化粧してみる。



鏡の中の自分を見つめながら

『私は優くん…をメロメロに出来る!!私は優くんをメロメロに……。』



と自己暗示をかけた。




リーンゴーン。

待ちに待った放課後❤ふふふ、



さぁ行くわよ!!




『優〜〜❤』

心の中で『くん』を付けながらも

勇気を出して

呼び捨てにしてみる。



優くんが振り向いた!!


私を見るなり、優くんはため息をついた。

と言うよりも少し笑いが入っている。



私は不思議に思う。



だけど、、走って優くんの胸に

私は飛び込んだ!!


バストをぎゅうううッッと押し付けて極上smile🍀🍀を見せてみると……優くんは



『お前、変なモノでも、食ったか?』


ガ━l||l(0Δ0)l||l━ン





さすがに私は優くんに詰め寄る。



『優くん…が冷たいから、私っ私は、、、あの、その、、うぅぅ。』



『もう、知らない!!優くんのわからず屋』



涙がポロリ、

私は走り去ろうとしたが、優くんに…腕を掴まれた。



『いや!!知らないんだから💦優のバカ!!』



優くんは、クスリッッと笑顔になる。

反則だよ。優くん…



優くんは、私を抱き寄せた。


髪を撫でながらも、

ポンポンと頭を撫でてくれた。





『大丈夫。お前の事好きだから。無理すんな。』



私は優くんの腕の中で感激した。



あの優くん…が??

『わたしッッわたしッッ!!』



『今から服見に原宿寄るか?』


『??良いの?』






『ありがとな。俺の為に。』

優くん…優くん…


そんな優しかったの??!反則だよ。



だけど、優くんの笑顔は

とびきりだった。


『好きだから。』






私は、優くんが口下手で不器用な人だったんだなと

理解出来た。




雑誌を読んで真似したけど。

結果オーライだね?🍀🍀🍀






私と、優くんは、

ようやくカップルとして、気持ちの疎通が出来た。



『クルミ、行くぞ 』


『はい❤』





私達は、始まったばかりだ。






おしまい

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

押してダメなら引いてみな❤ たから聖 @08061012

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ