諸行無常の響きあり
「なあ、東高行かないって、ほんと」
衝撃的な話だった。
俺とあいつは幼馴染で、高校になったらお互い誘い合って東高へ通うものだと思い込んでいた。
「東高は進学有利だけど、調理師の専門学校行きたいんだ。東高行ったら、専門学校進みやすくなるわけじゃないし」
まったくもってその通りだ。
あいつは夢のために進路を選択した。東高が家から近いとか、進学校だからというだけで、そこを選んだ自分が情けない。
昔あいつと遊んだ空き地と、進路調査票の空欄を重ねてため息を付く。あいつの横顔から、いつの間にかそばかすが消えていた。諸行無常の響きを感じていた。
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