第5話

はじめは、熱に強い《御影石》を使ってUFOを作ろうとしたが失敗に終わった。

これだと大気圏を超える前に、俺が蒸し焼きになってしまう。


つぎに、考えついたのが(( 水 ))だった。

沸点である100度を超える前に蒸発するので、大丈夫だ。

試しに、上空へ巨大な水球を撃ち放ってみたら、

ある一定の距離まで上がると、見事にした。


―――ダメじゃん!


さいごに、たどり着いたのが『氷』であった。

これなら、表面が摩擦熱で溶けていっても

空気中の水分を使って補修できる!


車内のように、中を空洞にしておけば

空気だって 確保できるから問題は無いな。


「レディ・パーフェクト」

ちょっと、恰好つけてみた。


あとは、オレンジ色の宇宙服を着れば、


「オールクリアだ!」



拳を天につき上げたときに、ふと疑問に思ってしまった。


この世界に、宇宙服なんてあるのだろうか……?




隕石衝突まで、あと『2日』!!



  ◇


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