40、クラウンとしての覚悟
時は
野山を
彼らはまるで血の繋がった兄弟のように
彼らにとって、彼らの間にある
だが……
そんなある日の事だった。クラウンは不知火に二人きりで話したい事があると言って集落の
特に
その表情に、不知火は思わず
「……どうしたんだ?クラウン。そんなに
「不知火、お前に話しておくべき事がある。
クラウンの
不知火が頷いたのを確認したクラウンは、少しだけ表情を
「不知火、お前は自分の両親の事について何か
「疑問って……俺の両親の事についてか?」
「ああ、そうだ」
クラウンは端的に
「済まない。よく分からないというのが本心だ。確か、俺が赤子の頃に亡くなったんだったっけ?」
「ああ。だけどまだお前にも話していない事があるんだ」
「話していないこと?」
不知火の疑問に、クラウンは
そんな不知火に、クラウンは小さく
「まず、お前は本来この
「それ、って……」
「ああ、お前は生まれてすぐに両親からコールドスリープ
「……………………」
黙り込む不知火。その表情には
恐らく、どう
そんな不知火に、クラウンは先ほど
そう、その日記帳は不知火と彼の両親との唯一の
その気持ちを
「この日記帳は、お前の両親からお前に
「………………」
そう言って、クラウンはその場を後にした。不知火を一度一人で
これ以上、余計な事を話して不知火自身の決意を
もしかしたら怪物種への
けど、それを
だが、その心配はどうやら
……その日の夜。クラウンを呼び出した不知火は自身の
その覚悟を聞き、クラウンは改めて自身の覚悟を決めた。世界を
・・・ ・・・ ・・・
その次の日、クラウンは周辺集落に居る
「わざわざ
「いきなり呼びつけて一体何の用だ?何かの
クラウンの言葉に、集まった中の一人が少しばかり
「それは済まない。だが、これは重要な話なんだ。どうか
「重要な話だって?」
疑問に対して、クラウンは端的に
僅かばかり、周囲がざわついた。重要な話とは一体何なのか?そんな雰囲気がありありと見えていた。
それもそうだろう。周辺集落に
そんな周囲に対し、クラウンは話を
「今後、世界を
「…………」
其処に来て、ようやく話の
つまり、クラウンの目的は周辺集落を。いや、状況によっては更に広大な地域一帯を統一しようという
そんな周囲にはお
「その為に、俺は……私は旧西欧を。いや、この旧欧州全土を丸ごと統一しようと思っている」
「っ、
集まった中の誰かが叫んだ。その言葉と共に、ざわつきが
それもそうだ。この時代において、旧西欧を、旧欧州全土を統一しようなどとそんな事を言い出す者はたとえ
それほどまでに、クラウンは
だが、やはりクラウンは一切動じない。そのそばに立つ不知火も、一切動じてはいない。何処か
そもそも、文明の
怪物種は最弱の者でも
そんな種に対抗するには文字通り
だが、クラウンは其処を一切問題視していないように感じる。どころか、そもそも怪物種を
「必ず、私は必ずこの
その圧倒的なまでの覇気とカリスマに、周囲はいつの間にか
そして、その中の一人がはっと正気に戻ると何とか自身の
「出来るのか?お前にこの世界を
「やって見せる。それは
そうして、クラウンは旧西欧の
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